2016年05月31日

大気汚染だというのに減らない中国の喫煙人口

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(食事はタバコが欠かせない上海人)

  中国疾病予防コントロールセンターが発表した、中国の喫煙者人口は5年前と比較してなんと1,500万人増加の3.16億人に。さらに、1日あたりの平均喫煙量も前年比1本増加の15.2本に。男性の喫煙率は52.1%、女性の喫煙率も27.7%と一向に減少する気配もありません。ちなみに、中国では18歳で成人と見なしますので、そこから合法的にタバコを吸っても良いことになります。

 これだけ中国で大気汚染が言われていて、大気汚染時の喫煙はさらに肺へのダメージを高めるとまで言われているのに、気にかけてることもない様子ですね。そういえば、大気汚染でN95マスクをしているくせに、タバコを吸っている強者も上海の街角で見たことがあります。そこまでタバコに未練があるわけなのでしょうか。

 中国政府も禁煙に躍起になっているのがよく分かります。公共の場所ではタバコ禁止、高速鉄道も喫煙ルームもないし、全車禁煙。だけど、駅などではトイレなどでタバコを吸う人が後を絶たないし、禁煙と書いていても待合室で堂々とタバコを吸う人もいる。受動喫煙が問題になっているのに、街角でタバコを吸う人も多い。街を歩いているときに、前でタバコを吸っている人を見かけたら、なるべく先に追い越すようにしています。

 さらに、農村に行けばタバコを吸う人も割合はもっと増えます。農村では女性の喫煙はあまり見かけませんが、男性は殆どタバコを吸っていますし、上海など大都会では逆に女性の喫煙者をよく見かけますように思います。

 まあ、日本もあまり人のことを言えません。先日、ある禁煙していない居酒屋でPM2.5値を測定したら、300〜400㎍/㎥でしたし、喫茶店など飲食店の禁煙率も非常に低いのが現状。ちなみに、分煙程度では全く意味ありません。
 上海で言う「重度汚染レベル」の中で働く若い従業員の皆さんが気の毒です。1日中その煙の中で仕事をしているわけですから。

 鉄道でも、近鉄特急もいまだに喫煙車がありますし。

 総じて、アジアは喫煙に寛大なのでしょうか。

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2016年05月19日

ダイアモンド・オンライン インタビュー記事「次は「爆医療」!?中国庶民の健康意識が様変わり」

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 先日、ジャーナリストの中島恵さんのインタビューを受け、その記事が2016年5月19日のDIAMOND onlineに紹介されました。
タイトルは『次は「爆医療」!?中国庶民の健康意識が様変わり』ということで、上海における現代の上海の医療状況について、私自身の専門である中医学を通じてお話させていただきました。5,000字を越えるインタビューを受けたのは久しぶりです。

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 中島さんとは、このインタビューが初対面だったのですが、我が家の近くの地元食堂で数時間にわたってお話してしまいました。さすが、中国各地を長年取材でまわっておられる方だけに、質問されるテーマも素晴らしかったです。

 インタビューを受けることで、自分自信を見直す良いチャンス。楽しいひとときをありがとうございました。

 しかし、この記事がヤッフーのトップに顔写真入りで登場したので、びっくりしました。おかげで色々な方に読んでいただき、光栄です。

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2016年04月27日

中国が世界初めて手足口病EV71型不活性化ワクチンを実用化

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 日本ではあまり重症になる症例はありませんが、中国では死者が出るほどの猛威を振るう手足口病。特効薬もなく、中国ではそうした背景から2008年に丙類法定伝染病に指定されました。統計によると、2008年5月〜2015年9月までで中国で報告された手足口病による死者は約3,300人とのこと。上海市ではこれから4〜7月に流行しますが、娘の小学校でも時々感染者がでることがありました。一旦発生すると、クラス全体が隔離となるのでなにかと厄介です。

 ところで、手足口病はウイルスの種類も色々あり、特にEV71 型の手足口病で中枢神経や呼吸器系の合併症を引き起こし、重篤になりやすいことが知られています。そこで、このウイルスに関してワクチンの開発が進められていました。

 開発を行ったのは中国医学科学院医学生物学研究所で、2016年3月には既に北京でEV71型不活性型ワクチン接種が行われました。続いて昆明でも行われ、世界ではじめての手足口病のワクチンとして注目されています。接種対象は6ヶ月〜5歳の子供で、1ヶ月あけての2回接種とのこと。ワウクチン接種者の手足口病予防率は97%以上で、重篤者も一人も出なかったという結果でした。中国では2類ワクチンの扱いですので、有償で希望者のみになっていますが、一定の予防効果は期待できると思います。上海市でも導入の検討を始めているということでした。

 あまり知られていませんが、実はこれまでの中国はワクチンの研究開発ではかなりの実績持ってきています。一時期流行したあの「新型インフルエンザ」のワクチンも各国に先駆けて開発し実用化しました。

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2016年04月02日

ますます進む上海人口の高齢化

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 上海市が発表したデータによると、2015年の上海市民(上海戸籍)の平均余命は男性が80.47歳、女性が85.09歳、男女合わせて82.75歳でした。女性はついに85歳の大台に乗りましたね。生活レベルや医療レベルがあがるにつれて、平均余命が長くなる傾向は今後も続くとみられています。上海戸籍における65歳以上人口の割合は19.6%だったようです。
 ちなみに日本は2015年9月の推計で65歳人口の割合は26.7%でさらに高い数字になっています。(総務省

 現在、上海市の戸籍人口は1442.97万人でこのうち60歳以上が30.2%の435.95万人、65歳以上が19.6%の283.38万人。ただ、上海市に住んでいる人口は2400万人といわれており、外来人口も加えると2020年には60歳以上の人口は570万人以上になると見込まれています。さらに、一人っ子政策の影響もあり、近い将来に一人っ子の両親が高齢化を迎え、その割合が高齢者人口の8割を占めるようになるとのこと。高齢者の核家族化が増え、若い世代の負担が重くなるのは明白ですね。また、現在でも1000万人以上いるといわれている上海戸籍をもっていない人たちが、今後多かれ少なかれ上海で老後を過ごす可能性もあり、こちらの対策も急務ですね。

 ちなみに、上海市で100歳以上の高齢者の数は1751人で、このうち420人が男性。ここでも女性は長生きです。また、80歳以上の人口は78.05万人で、上海戸籍の5.4%を占めています。ちなみに日本では80歳以上の人口は7.9%だそうです。

 上海の地下鉄に乗っていても、出勤時間帯は若者が多いものの、休日になると高齢者の割合がぐっと増えます。公園や住宅地で運動する人たちもまた然りです。健康にどうやって老後を過ごすか、またデイケアサービスのネットワークをどう拡充させていくのか。課題はいっぱいです。

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2016年03月18日

上海で黄熱病の報告、アフリカ・アンゴラからの渡航者

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 上海市の衛生当局によると、3月18日に上海で江蘇省出身の男性・46歳が黄熱病と診断されたとのこと。この男性は、3月5日にアンゴラの首都ルアンダで発熱し、3月6日に飛行機に搭乗してドバイでトランジット、3月7日夜9時に上海到着、上海入国時には発熱はなかったものの、病院で診察をうけて、上海疾病予防コントロールセンターでの検体標本の検査と、中国疾病予防コントロールセンターでの再検査で3月17日に黄熱病と確認されたようです。現在、肝機能障害がみられるものの、容体は安定しており、治療が行われています。

 黄熱病はかつて野口英世が研究した伝染病ですよね。最後、黄熱病で亡くなってしまいましたが、熱帯アフリカや中南米の風土病で、蚊によって媒介されます。中国では法定検疫伝染病に指定されています。人から人には感染しませんし、黄熱病を媒介する蚊も上海にはいませんので、あまり馴染みのない伝染病です。潜伏期間は3〜6日程度、発熱・黄疸・出血などの症状を伴い、生ワクチンはありますが、特効薬は今のところありません。感染後5〜20%で症状が出ますが、まれに重篤化してなくなることもあります。

 この報告を読んで、最近、アフリカへ仕事へ出掛ける中国人も多いことを感じました

 うちの近所でも、南アフリカで雑貨屋を経営しているとか、そんな話をよく耳にします。中国人のビジネススタイルはとてもグローバルですが、近年特にその傾向が強いように感じます。それにともない、様々な伝染病のリスクが高まりますが、これはなにも中国に限った問題ではありません。

 人間の経済活動は、地球を小さくしました。

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2016年03月14日

上海の地元小学生つれて薬草園へ

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 上海のローカル公立小学校にも社会見学のような校外学習の授業があるのですが、うちの子供の学校では学級委員をしている保護者たちと担任の先生で討論して決めます。(上海では学級委員になりたい保護者が多すぎて抽選になるのです。)

 というわけで、今回はリクエストの多かった薬草園の見学に、学級委員である妻と私、さらに担任の先生とカメラ担当の保護者と一緒に行くことになりました。もちろん、妻も私も現役の中医学の医師ですし、せっかくですので子供たちへのガイドも担当することになりました。

 こうやって子供たちと一緒に薬草園に行けるとは願ってもいないことです。

 今回お世話になっている薬草園は、日頃日常診察業務でお世話になっている上海の某生薬卸売業者の社長が保有していて、さらに一般公開前の施設を、特別にお願いして貸しきりで使わせて頂きました。感謝!

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 私設の私設ながら、敷地も十分に広くて、一般的な薬草園の他にも、温室や中医学のちょっとした博物館や標本室もあり、小学1年生の子供たちでも十分に楽しめました。

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 特に、博物館内に再現されている薬棚には興味津々でした。ここでは妻にバトンタッチしてもらって解説。

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 私もいくつか子供が興味を持ちそうな薬草を選び、触って貰えるようにして準備しました。まだまだ漢字が読めないので、ピンイン付きです。(笑)

 ミミズやサソリ、蛇、ムカデ、地鱉虫、セミの脱け殻のようにお馴染みの動物系のものや、竜骨のような化石も持っていきました。日常何気ないものが薬になることを少しでも知って貰えたのではないかと思います。ノーベル賞のきっかけとなった青蒿も持っていきましたよ。

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 広い敷地には、ロバや鹿などの動物もおり(いずれも生薬として使います)、広い原っぱには黄色い蒲公英も花咲かせていました。

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 校外学習の最後は、薬草園の原っぱで蒲公英を集めました。これも生薬で日常的に使います。

 いくら中国人といえども、小学1年生では中医学の認識というのはゼロに等しいところ。なにか少しでも子供たちの印象に残って貰えたら、私たち夫婦も嬉しいです。

 中国では、小学校の教育課程に中医学の知識を導入する試みが行われつつあります。浙江省杭州市でも導入がきまったという話も聞きました。これも自分たちの文化を知るという観点からもとても大切なことだと思います。

 私たちでもできる小さなことから、これからもいろいろチャレンジしてみたいと思っています。

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