2016年12月23日

やげん通信 Vol.81〜Vol.84 中医学による婦人科治療 4回シリーズ

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4回シリーズで、漢方療法推進会の情報誌、「やげん通信」に婦人科をテーマに執筆させていただきました。

2016年3月号 中医婦人科について
2016年6月号 原発性月経困難症
2016年9月号 中国での妊娠と産後について
2016年12月号 中医学で考える更年期障害

婦人科は、中医学が得意とする分野の一つですし、その割りにはあまりその有効性が知られていないようにも感じます。最近では、PMS(月経前症候群)で来られる方も多いですが、イライラに対しても、かなりラクになる方が多いです。そういった経験も紹介させていただきました。

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2016年11月23日

大阪市立阿倍野市民学習センターで「中医学のすすめ」

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 11月13日から12月17日まで、4回シリーズで、大阪市立阿倍野市民学習センター主催で、それぞれの分野の専門家が順番に中医学をテーマに一般市民を対象とした講演会を行い、私は2016年11月23日の第2回に登板して、「中医学からみた腰痛と腎」についてお話しました。多くの方に来ていただき、質問も沢山出て来て、大変充実した講演会を行うことができました。

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 地道な活動ですが、NPO法人TCM小児推拿協会の新開先生とともに、中医学の魅力を大阪の皆さんにもお伝えできたらなと思っております。

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2016年09月17日

台風の中、洸英塾での講義と日本中医学会でのサプライズ

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9月17日〜21日までは東京に出張していました。
今回の出張、行きが結構大変でした。久しぶりのJALで、大船にのった気分で東京へいこうと思ったら、なんと飛行機が来ず。
上海浦東空港の地上で機内食をいただくという初めての体験をしました。結果、羽田空港についたのも深夜の12時を回ってからで、どうやって秋葉原に出ようかと悩んでいたら、JALから交通費1万円上限で交通費の補助がでるとかで、タクシー移動させてもらえました。助かりました! ただ、飛行機遅延自己最高記録の7時間の更新にはならず。

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9月17日午前中は、千葉松戸で講演し、9月17日〜18日は第6回日本中医学会。
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土日診療をしている関係で、週末はなかなか休めず、唯一休んで参加するのがこの学会です。今年もタワーホール船堀でありました。

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毎年、1日目の夜に懇親会があるのですが、突然会長の平馬直樹先生からお声がかかり、会長賞をいただくことに。本当にありがとうございました。

これを励みに、これからも中国での臨床活動を通して本場の中国の中医学を探求していきたいと思っています。

ちなみに、来年度の第7回日本中医学会は熊本です。はじめて東京を離れての開催。いまから楽しみです。

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そして9月20日は、産婦人科医で、日本漢方ご専門の中田英之先生とコラボでさせていただいている洸英塾の講演。2ヶ月に1回私の当番で、今回はあいにくの台風が首都圏直撃で、全身ずぶ濡れになって会場入りしましたが、にもかかわらず多くの方にご参加いただきました。いつもありがとうございます。

※洸英塾に関してはこちらから。

そのあと、大阪にもどってきて、勉強会をこなしたあと9月21日は天川村で知り合ったメンバーと会食、9月22日に無事関空→上海へ。さすがに帰りは順調でした。

東京出張がはいると、ものすごいスピードで予定をこなすことになりますが、なんか1ヶ月ぐらい日本にいたような感覚になりますね。

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2016年09月11日

2回目の医師定期考核を受験して〜中国の2年に一回の医師定期試験〜

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  2014年から本格的に制度として始まり、私も前回はこれもまた外国人として初めて受験した医師定期考核。あれから2年たち、今年も9月11日にありました。2年に1回受けるというシステムは、今後も続くことになるようですね。ただ、前回は春先にあったのに、今回は秋でした。いつ試験が行われるのかが読めないのはちょっとツライですね。

 今回は上海市だけで13,200人の医師が受けました。この試験制度は、中国の厚生労働省に相当する「国家衛生和計画生育委員会」によって定められた法律で決められていて、中国全国の各省・市単位で実施されます。臨床歴12年未満の場合は、パソコンによるデータベースからの無作為試験で、12年以上の場合は、テストが簡略化され、書類審査だけになります。

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(試験会場)
 前回私が受験したときは、臨床(西洋医学)・中医学・口腔・公共衛生の3部門に分かれていましたが、今回からは主治医以上の職称を持つ人で、西洋医学の場合は、眼科・耳鼻咽喉科・精神科・消化器内科・腎臓内科などなど11分野で、中医学の場合は、中医内科学・中医外科学・中医小児科学・鍼灸推拿科の4分野で選択して試験を受けることになりました。なお、2年間の期間中で職称試験など規定の試験に合格した場合、重大な研究成果を出した医師に関しては、試験免除になる特例もあります。

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(公式のテキストも)
 前回もそうでしたが、試験内容はそう難しくはありません。復習問題は上海市医師協会のHPにも上げられていて、それをしっかりと練習すれば合格できるはずです。そもそも中国全土で医師不足であるため、そんなに厳しい試験をしてしまっては大変なことです。

 しかし、医師としてちゃんと中国で活動しているかをチェックするためには大切な試験だと思います。医師登録はしていても、医療活動をしていないような医師も結構いますから。

 試験は、自分の医学専門に関しては70%、人文とよばれる法律・心理学・倫理学に関する問題は30%という構成です。前回は、医学専門が60%、人文は40%でしたので、比率が変更されていますね。

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(復習資料)
 従って、万が一不合格になってしまうとちょっと厄介です。3ヶ月の研修をすることになり、さらに再試験となります。その再試験ですら不合格になると、医師免許がなくなる仕組みになっています。

 ということで、今回の試験も無事終了しました。

 いつも思うのですが、医学系の中国の試験システムは、本当によく出来ています。問題はデーターベースのなかに蓄積されていて、パソコンから直接回答を入力していきます。したがって、筆記用具や時計類は持ち込み禁止になっています。

 私も2年後は12年の臨床経験をクリアしていますし、今年は主治医師試験にも合格したので試験は受けなくてもいい状態になっているはずですが、でもこうやって定期試験をすることで知識の整理をすることは結構なことだと思います。

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2016年08月16日

中国の医師職称( professional title)試験

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 今年8月、中国の中医内科学の「主治医試験」に合格することができました。
 日本人では間違いなく初めて、外国人でも初めてだと思います。本来は、医学博士を取得した翌年に受験できるハズでしたが、外国籍の問題でなかなか実現しませんでした。

 職称試験は、中国人の医師が受験するのは当たり前なのですが、これが外国人となるとなかなか大変で、私もまずは中国の永住権を取得して初めて受験資格がもらえました。以前は、永住権を持っている外国人でもダメで、一切門戸を閉ざしていた資格でもあります。しかし2年前の制度改革で、ついに受験が可能になったことは、私にとってはラッキーでした。ものは試しと言うことで、私も早速チャレンジしての今回の合格でした。今年は例年通り60%の得点率で合格だったようです。

 ちなみに、公立病院に勤める中国人の医師にとっては、職称は将来もらう退職金の額とも関係してくるため、非常に重要な資格でもあります。

 職称は大きく分けて中級・副高級。高級の3段階あるのですが、医師・薬剤師など医療系以外でも、小中高大学の教職や弁護士などの国家資格にはすべてついてきます。私が今回合格できた主治医はこの中で「中級」に相当します。また専攻では今回私は中医内科を受けましたが、中医学では中医内科学・中医外科学・中医小児科学・中医鍼灸学・・・などいくつかの専門に分かれて受験します。私も次の資格を目指して勉強していきたいと思っています。うちの妻も、全科医・中医内科医・鍼灸医の3種類の主治医師資格をもっています。まあ、冷めた中国人はそんなの必要ないと言いますが、私は勉強するキッカケとしては決して悪いものではないと思います。知識の補充にもなりますし。

 詳しいことは、日本の東洋学術出版社が発行している季刊『中医臨床』2016年9月号に「中国の医師職称制度〜外国人初の主治医師資格(中医内科学)合格体験記〜」で紹介していますので、関心のある方はぜひご一読ください。

 この職称制度によって、医師は西洋医学・中医学(中国伝統医学)にかかわらず、医師免許取得後のキャリアに応じて職称をスキルアップしていくのですが、日本だと専門医制度と似ているのかもしれません。ただ、中国の場合は職称資格は国の一括で行政(人力資源社会保障部)が管理していて、統一試験の形で実施されています。こうした医学系の試験は問題のデーターベースがあるそうで、すべてパソコンで行われます。一般に、大学や各種学校には大きなパソコンルームが完備されていて、筆記用具などの持ち込みは一切禁止で、パソコンの前でキーボードから択一試験を解いていきます。この方法だと、マークシートを塗り違える心配もありませんし、前後左右で受験する専攻科目が違うので、カンニングの心配もありません。こうした試験システムは、さすが科挙の国中国だけあり、ほんとうによく出来ています。日本も見習えるところがあるかもしれませんよ。

 ただ、受験したのは上海の5月後半、梅雨前のジメジメしたときに、1日かけて朝から晩まで行われた試験はさすがに疲れました。

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 出題範囲は、私の専攻である中医内科学以外にも、中医学の基礎科目全体と西洋医学との融合問題、症例問題、法律・倫理・心理学なども含みます。一応、1000ページぐらいの参考書も売られていて、それをみて練習問題も解きつつ復習しました。相変わらず、中国の参考書は字面ばかりで図などで一切整理しないのが特徴ですね。

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 主治医資格を取得すると、初級(住院医師)医師の指導にあたるほか、他院でのアルバイトも認められます。また、有名な先生について公式に弟子入りして勉強するときも、最低限の資格として求められたり、行政での仕事でも資格として必要となることもあり、中国で医師として仕事をしていく上でも最低限の職称となります。

 とはいえ、一連の職称取得レース(?!)のなかでは、主治医師の資格はまだまだ入り口。今回、外国人の私が初めて受験できて、さらに合格したことで、中国の職称制度にもすこし風穴を開けることができたのではないかと思っています。

 次に向けて、まだまだやることがいっぱいです。

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2016年05月19日

ダイアモンド・オンライン インタビュー記事「次は「爆医療」!?中国庶民の健康意識が様変わり」

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 先日、ジャーナリストの中島恵さんのインタビューを受け、その記事が2016年5月19日のDIAMOND onlineに紹介されました。
タイトルは『次は「爆医療」!?中国庶民の健康意識が様変わり』ということで、上海における現代の上海の医療状況について、私自身の専門である中医学を通じてお話させていただきました。5,000字を越えるインタビューを受けたのは久しぶりです。

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 中島さんとは、このインタビューが初対面だったのですが、我が家の近くの地元食堂で数時間にわたってお話してしまいました。さすが、中国各地を長年取材でまわっておられる方だけに、質問されるテーマも素晴らしかったです。

 インタビューを受けることで、自分自信を見直す良いチャンス。楽しいひとときをありがとうございました。

 しかし、この記事がヤッフーのトップに顔写真入りで登場したので、びっくりしました。おかげで色々な方に読んでいただき、光栄です。

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2016年03月14日

上海の地元小学生つれて薬草園へ

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 上海のローカル公立小学校にも社会見学のような校外学習の授業があるのですが、うちの子供の学校では学級委員をしている保護者たちと担任の先生で討論して決めます。(上海では学級委員になりたい保護者が多すぎて抽選になるのです。)

 というわけで、今回はリクエストの多かった薬草園の見学に、学級委員である妻と私、さらに担任の先生とカメラ担当の保護者と一緒に行くことになりました。もちろん、妻も私も現役の中医学の医師ですし、せっかくですので子供たちへのガイドも担当することになりました。

 こうやって子供たちと一緒に薬草園に行けるとは願ってもいないことです。

 今回お世話になっている薬草園は、日頃日常診察業務でお世話になっている上海の某生薬卸売業者の社長が保有していて、さらに一般公開前の施設を、特別にお願いして貸しきりで使わせて頂きました。感謝!

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 私設の私設ながら、敷地も十分に広くて、一般的な薬草園の他にも、温室や中医学のちょっとした博物館や標本室もあり、小学1年生の子供たちでも十分に楽しめました。

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 特に、博物館内に再現されている薬棚には興味津々でした。ここでは妻にバトンタッチしてもらって解説。

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 私もいくつか子供が興味を持ちそうな薬草を選び、触って貰えるようにして準備しました。まだまだ漢字が読めないので、ピンイン付きです。(笑)

 ミミズやサソリ、蛇、ムカデ、地鱉虫、セミの脱け殻のようにお馴染みの動物系のものや、竜骨のような化石も持っていきました。日常何気ないものが薬になることを少しでも知って貰えたのではないかと思います。ノーベル賞のきっかけとなった青蒿も持っていきましたよ。

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 広い敷地には、ロバや鹿などの動物もおり(いずれも生薬として使います)、広い原っぱには黄色い蒲公英も花咲かせていました。

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 校外学習の最後は、薬草園の原っぱで蒲公英を集めました。これも生薬で日常的に使います。

 いくら中国人といえども、小学1年生では中医学の認識というのはゼロに等しいところ。なにか少しでも子供たちの印象に残って貰えたら、私たち夫婦も嬉しいです。

 中国では、小学校の教育課程に中医学の知識を導入する試みが行われつつあります。浙江省杭州市でも導入がきまったという話も聞きました。これも自分たちの文化を知るという観点からもとても大切なことだと思います。

 私たちでもできる小さなことから、これからもいろいろチャレンジしてみたいと思っています。

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2016年01月04日

橿原市観光アドバイザーの辞令を頂きました

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 橿原今井町に住むようになり、地元の皆さんとの交流も徐々に出てきました。我々家族も本当に多くの方に支えられています。
 そんな中、2016年1月4日より橿原市観光アドバイザーとして様々なアイデアを献策することになりました。日頃の上海⇄奈良橿原の経験を活かして、インバウンドや中医学・漢方も含め、色々活動していきたいと思っています。

 どうかよろしくお願い致します。

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2015年12月23日

ストレッチヨガと中医学のコラボ、視点を変えて「妊活と中医学」のお話をしてきました

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 12月21日〜25日は日本です。

 12月23日は、大阪でひとつ新しい試みを行ってきました。
 
 上海では、一人っ子政策が解禁され、二人目妊娠のブームになりつつあり、私もよく所謂「妊活」の相談を受けることが多いです。日本の報道では二人目産むのを控えているとか言われていますが、実際は何の其の。「二人目欲しい」という上海人が私のまわりにも沢山おられ、実際に出産された人も非常に多いですよ。

 ただ、総じて年齢が高めの人の妊娠希望者が多いため、なかなか妊娠できないと感じる人が多いのが現実です。二人目出産の困難さに関しては、実は日本でも同じような問題があり、これをどうにか順調にできないかと私もいろいろ試行錯誤しています。

 そんななかで、今回はストレッチヨガを実践されているアンシーさんとのコラボが実現し、ヨガの指導をされている先生方や生徒さんに、中医学における妊活の考え方をお話しするチャンスが大阪南森町でありました。

 中医学では妊娠に関して、五臓六腑や気血の問題以外にも、衝脈・督脈・任脈・帯脈・胞絡などの経絡の流れを非常に重視します。もちろん、漢方薬や中医薬などを服用することは妊娠を成功させるために応用できますが、それ以外にもそうした経絡の流れを整えること、則ち体の滞りを取り除くための運動は欠かすことができません。

 経絡の話ですから、もちろん鍼灸やマッサージなどの施術を受けるのもいいのですが、やはり日頃セルフケアとしてなにか出来ることはないだろうか?といつも考えていたわけです。そんな中で日本人の若い女性にも受け入れやすいストレッチヨガは十分に活用出来ると言うわけなのです。

 今回の1時間強の講演では、伝統的な中医婦人科についてのお話以外にも、中医学で考える妊娠の仕組み、月経のおこる中医学的メカニズムについてもお話しました。日常生活で実践できることばかりですし、カタカナを使わない伝統医学ですので、むしろ分かりやすいと思います。お陰様で皆さんもとても熱心に聞いて下さり、質問も沢山いただきました。

 お話のあとはアンシーさんの実技。
 経絡の流れを意識した体の動きは気持ちいいですね。私も一緒に体を動かしました。世の中の女性達が元気なのは、やっぱり男性諸氏に比べて健康への関心が非常に高いこと。ムリのない運動を日々実践される方が多いのはとても大切なことだと思います。

 確かに、最近の健康ブームで薬膳などは人気になってきていますが、一つの分野に偏りすぎている傾向があるように思います。伝統医学の本来の姿は、あらゆるものを取り入れて系統的に実践することにありますので、西洋医学も含めた幅広いアプローチがあってもいいと私は考えています。こうした中医学の草の根活動は、これからも臨床活動とともに並行して続けていこうと思っています。

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(南森町駅すぐに上方落語の繁昌亭があったので寄っていきました)

 さてさて、講演のあとは、その足で東京へ。夕方は面談を秋葉原で四件こなす。

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 しかし、東京は雨が降って寒かったです。

 24日のクリスマスイブは横浜へ行きます。

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2015年12月10日

上海日本人学校高等部でお話して

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 12月10日は上海日本人学校高等部の生徒150人ぐらいを対象に、第2回特別講演会『中医伝統医学とともに20年〜古さの中に再発見〜』をテーマに1時間半ほどお話してきました。上海には、全世界で唯一の日本人学校に高等部があり、今年で5周年になるそうです。これまで日本人学校では小学校、中学校でお話をしてきましたが、日本人の高校生に話をするのは初めてでした。過去に中国人の高校生にはお話したことがあります。
 そして、メールで送られてきた生徒達の丁寧に書かれた感想文を読みながらこのブログを書いています。

 講演は前半は私の中医学を勉強したきっかけから、上海中医薬大学や大学院の話しなど。特に、私の医学部クラスでは日本人が一人しかいなかったので、中国人学生の中で揉まれて過ごし、そこで感じたことを話しました。中国には日本人でも返済免除の中国政府奨学金もありますので、その気になれば誰でもチャレンジできることを話しました。そして、やりたいと思ったら、まずはやってみようではないか!という話もしました。若いときだったら、体さえ健康を保つことができたら、なんでも出来ます。インターネットが発展した今、場所による縛りもますます少なくなってきました。

 後半は中医学に関して、東洋医学と西洋医学の考え方の違い、日本の漢方と中医学の特色の違い、生薬青蒿の研究で受賞したノーベル賞のお話し、そして葛根湯をはじめとして日本人が馴染みある処方のお話などをしました。単なる風邪薬として日頃服用していた漢方薬に、実はそんな意味があったのか!と気づいてもらえたみたいです。何よりも、そういった医学に全く関心なかった生徒の皆さんが、実はそういう医学もがあったのだ!と書いてくれて嬉しかったです。

 そして、なんといっても嬉しかったのが質疑応答に沢山の生徒達が手を上げてくれたこと。また、講演終了後も控え室にまで生徒達が質問に来てくれました。こうした反応があったことは、それなりにこちらの思いが伝わった結果ではないかと思います。
 いろいろな質問の中には、生薬の最新の動向に関してとか、動物・植物資源の保護についてとか、身近な疾患の中医学での治療方法とか結構鋭い質問もありました。

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 東洋医学、特に漢方とか中医学というのは、我々毎日携わっているものからするともの凄く身近なのですが、当然ですが高校生にとってはとても遠いものに感じられたことでしょう。私もかつてはそうでした。でも、実は身の回りにある雑草や昆虫、貝殻から石ころまで治療に役立つということを話すとすごく新鮮だったようです。もちろん、今回はムカデ・サソリ・地鱉虫の生薬の実物をもっていって皆さんに見てもらいました。気持ち悪いと思うかも知れませんが、そうした生薬が人類に果たした貢献はとても大きいということを実感してもらえたらと思います。先人達の経験の成果を現代の我々が引き継いでいるわけです。

 私も奈良高校時代は、いろいろなOBの講演会を楽しみにしていました。やはりその道にプロとして進んでいる方々の話を聞くと、ワクワクします。
 これからこの上海から日本だけでなく世界各地に活躍していくであろう高校生の皆さんには、ぜひ自分がやりたいと思う分野のプロに出来るだけ早く会って話を聞いて欲しいということを伝えました。私自身も、幸いにそういう先生方との出会いに恵まれ、今でも好奇心一杯で中医学を続けることができす。そして、その目標を達成するための道は決して一つだけではないということ。道が一つしかないから諦めることは決してないようにと願います。

 13億人いる中国と違って、日本は1億2千万程度の人口です。人材面ではこれからますます海外との交流は進むことでしょう。
 私も上海の先輩として、若い高校生たちがこれからもぐんぐんと色々なものを見つけて欲しいと願わずにはいられません。これからも応援します。

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2015年11月06日

日本東洋医学会関西支部例会、今回は立派な会場でした

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 10月27日は、日本東洋医学会関西支部例会が大阪駅近くのグランフロント大阪であり、ちょうど私も出張に日本にきていたので一本発表してきました。今回は例年以上に400人以上の参加者があったそうで、昨今の東洋医学に対する日本での関心の高さを知ることができます。

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 私は今回は、我々が上海で取り組んでいる様々な「未病を治す」プロジェクトのうち、上海市など中国の衛生当局が力を入れている項目について、昨今の動きを発表しました。

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 これがまた立派な会場で、大きなスクリーンもあり、とても良い場所を選ばれたものだと感心しました。

 どの先生方の講演も興味深かったのですが、とくに特別講演をされた日本医科大学の高橋秀実先生の「漢方薬の解表作用によるlipid raftの解除とアレルギー・感染症の治療」のお話は興味深かったです。アレルギー症状を改善するために、解表作用のある薬草がどういうメカニズムで働くのかという話でした。

 日本の東洋医学会でも、最近は中医学を勉強される先生方が少なくありません。そうした旧知の先生方との交流も参加する楽しみです。もちろん、会終了後の懇親会も多いに盛り上がりました。

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2015年11月01日

雑誌『壮快』2015年12月号

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 先月号に引き続き、シリーズでインタビューを受けました。「癌でもなかなか死なないひとになろう」の第2弾。

 具体的にどういうことをするべきか、中医学という伝統医学の立場から紹介したのですが、これは私が日頃患者さんに出会って気づいたことばかりで、やっぱり共通点が多いのです。

 よかったらご覧ください。

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2015年10月26日

九州大分県杵築市での中医勉強会

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 10月27日〜28日は予てより依頼されていた九州中医会の勉強会の講師を務めるべく、九州大分県杵築市にまで行ってきてきました。今回は、杵築市の九州中医会の小倉先生には大変お世話になりました。

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 さてさて、九州に行くのは久しぶりのこと。いつも上海⇄関空で上空を飛んではいるのですが、奈良橿原今井町からは朝6時頃の電車で出発して、新幹線と特急ソニックを乗り継いで、九州に上陸しました。鉄道好きの私からすると鉄分補給の良いチャンス。とくに、普通車なのに革張りシートのJR九州のソニック号にはびっくりしました。

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 13時頃に杵築駅に到着。とても雰囲気のある木造の駅では、生粋の地元人である小倉先生の奥さんがお迎えに来て下さり、さらに勉強会前の腹ごしらえには、地元でも有名な杵築市柳家さんのちゃんぽんの出前をいただきました。杵築市の「世間遺産」第一号だそうで、今後も杵築市の遺産として残されていくということでした。

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 今回は、実際に先生方が遭遇した3つの症例が事前に私に渡されていて、その弁証論治の立て方と、中医処方と養生を含めた中医全体的な治療法を、出席された先生方と一緒に討論するという形式で4時間ほどかけて行いました。なかなか密度の濃い討論ができたと思っています。

 中医学の弁証方法というのは、いろいろな考え方があって良いのですが、ただ共通の筋道は必要で、そのための勉強は欠かせません。また、治療方法も中医薬の薬だけではダメで、内治法や外治法、さらに養生の話まで、いろいろなアイデアを浮かばせます。そうなると、少人数での討論形式での勉強会が都合いいですね。

 夕方からあいにくの雨になってしまいましたが、熱い討論は、そのあとの懇親会まで続き、杵築地元の美味しい海産物をいただきながら、充実した1日を過ごすことができました。

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 しかし、杵築の海産物は美味しい。「亀の手」のような食べたことない料理も登場し、上海では絶対味わうことができない海の幸に舌鼓を打ちました。

 九州は食べ物が本当に豊かですね。しかもお米が美味しい!

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2015年10月13日

2015年10月 経営者.magazine

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 2015年10月号「経営者マガジン」にて日本のマッサージチェアのトップメーカー、ファミリーイナダ株式会社の上海稲納田貿易有限公司岡本祐一副総経理との対談が掲載されました。

 この日は、実際に診察室にマッサージチェアが持ち込まれ、私も体験してみましたがこれがすごい!ほどよい圧力で、体だけでなく、手足もじっくりともんでくれました。ちょっと感動です。実は、中医学にも推拿の分野がありますが、そうした施術者のテクニックをマッサージチェアで再現していくのはすごいですね。今後、さらに色々な仕掛けが研究されているようでとても楽しみです。

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2015年09月28日

2015年9月号 季刊・中医臨床 「小児推拿」

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 6年目を迎えた、季刊「中医臨床」の連載が届きました。今回は、中医学のなかでも特徴的な治療方法の一つでもある中医推拿を紹介しました。推拿ということばが、実は小児科から生まれてきたとも言われていますが、中医学ではかなりポピュラーな治療方法で、子供の発熱・下痢・食欲不振・便秘など日常的な疾患でよく使われますし、お母さんもすこし勉強すれば覚えることが来ます。

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東和クリニック・中医科での担当スケジュール◆っちゃ辛い「湘菜」は、湘南料理ではなくて湖南料理
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2015年09月16日

『壮快』2015年11月号 ガンでもなかなか死なない人になろう 連載第20回

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 ガンになったときの三大治療(手術・抗癌剤・放射線治療)は、現代医学のなかで真っ先に取り組む治療法であるが、それと平行して行われる治療法に中国では中医薬(漢方薬)がよく併用されます。いったいどんなことができるのか?その中国における実態を紹介しました。今回は「中医学におけるガン治療@」です。

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2015年08月15日

連載 季刊・中医臨床 2015年6月号『中医薬健康サービス発展計画(2015〜2020年)』にみる中国の新たな政策

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 中国は、国が力をいれて中医学の普及に力を入れているのが大きな特徴です。そのため、様々な角度から計画が作られ、実際に実施されています。今回は、国民の健康生活向上のために、今後5年間に中医学が取り組むべき方向性が示されました。このことについての紹介です。

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2015年07月18日

最近執筆した季刊『中医臨床・6月号』と大阪保険医雑誌6月号&ミニ講演会

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 時間が過ぎるのは本当にあっという間ですが、中医臨床6月号には『中医薬健康サービス発展計画(2015〜2020年)』にみる中国の新たな政策を紹介しました。政府中央の主導で行われる「未病を治す」プロジェクトも、かなり具体的な動きになってきています。予算も付いていますし、今後の動きが期待されます。進む中国の高齢化の問題に、中医学が積極的に活用されることになるでしょう。

 大阪保険医雑誌の6月号には、e-clinicのスタッフ医師である岡本裕先生とアメリカ在住で、Anzai&Associates代表・日本薬科大学客員教授で薬剤師の安西英雄先生と一緒に対談させていただきました。安西先生のお話を伺っていると、近年の中国の経済発展で、米国での中医学の研究開発がかなり盛んになっていることが分かりました。中国ではこれほど留学生を中国に送り出していますから、当然と言えば当然かも知れません。
 この雑誌では、統合医療について特集が組まれていました。考えてみれば、日本の伝統医学も、生薬と鍼灸ですらなかなか併用されずにいます。中国の中医学のライセンスは、西洋医学のライセンスと独立しているので、その点融合した治療法が実践できるので、まだ恵まれていると思います。

 そのほか、6月10日は千葉県松戸のカムクリニックでのミニ講演会、6月11日は東京雑司ヶ谷でのミニ講演会とそれぞれこなしました。いずれも地元の方を中心に、常連さんも多数いらっしゃいました。地道な活動ですが、コツコツやっていきたいと思います。

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2015年06月01日

中国式、中医学スキルアップのための国家試験

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 中国で医療活動をする場合、とくに私のように中国で正規の中医学教育を受け、中医学の医師ライセンスを取得した場合、ライセンス取得後のフオローのための試験がいろいろあって、去年は2年に1回の医師資格登録更新試験を受けてきました。実はこの更新試験を受けた初めての外国人受験生でした。(笑)また来年度も受けないといけませんが・・・。 

 さらに、中医学知識のスキルアップのための試験として、今年は5月23日にまるまる1日かけて中医学の「全国衛生専業技術資格試験」というのを受けてきました。実はこの試験も日本人はもちろん、外国人としては初の受験になりました。試験は中国全国で一斉に行われ、中国政府が主催する医師に関連するものでとても重要な試験の一つでもあります。

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 さて、「全国衛生専業技術資格試験」は中国人の医師であれば当然のように受けられる資格試験で、通常は大学本科卒業後、臨床経験5年後で受けられます。もし医学博士を取得しておれば、学位取得後の翌年に受験資格がもらえます。各専門分野に分かれていて、自分の専攻分野に応じて受験します。
 大学時代の同級生で私と同じ中医学の医師をしている妻は、中医内科学・鍼灸学・全科医(ホームドクター)の3つの資格を取得していますが、その他にも中医婦人科や中医外科などの資格もあります。私は今回が初ですのでまずは専門の中医内科学からチャレンジしました。

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 ところが、「全国衛生専業技術資格試験」は残念ながら今までは全ての外国人に受験資格がありませんでした。私も中国人の同級生達が資格をとっていくなかで、申し込み書を提出しても受理されず、そのため上海の衛生当局だけでなく北京へも陳情したこともあります。
 今でも医学の世界では中国籍を持っている人と持っていない人ととの間で色々な区別がつけられています。まあ、当然と言えば当然ですよね。

 中国人の競争力を高めるためにもわざわざ外国人を平等にする必要もないと言うわけです。

 とはいえ、知識のスキルアップに継続的に中医学の勉強をするのには、この試験はとてもいい訓練だと思うのですが、そうこうしているうちに2015年からついに中国の永住権を取得している外国人は受験可能になりました。中国でも声をあげればかなうモノですね。
 そもそも、中国で新しい習国家主席に代わってから、既存の中国永住権制度が随分整備され、どういうメリットがあるのか、はっきりと明記されるようになりました。その一環として、今回の受験資格があるわけです。

 とりあえずチャンスを与えてくれたことには多謝!ですね。実質、初めて中国の永住権のカードを使った受験になりました。

 さて、「全国衛生専業技術資格試験」の試験範囲は、中医基礎理論・中医診断学・中薬学・方剤学・黄帝内経・傷寒論・金匱要略・温病学・中医内科とお馴染みの中医学の内容に、西洋内科学・西洋診断学がつき、さらに心理学・倫理学・法律となります。内科学には感染症に関しての内容も含まれます。問題は択一式で、試験会場のパソコンに坐って一斉に試験を行います。

 中国の資格試験はパソコン式が多く、前後左右でも出題問題が違うため、カンニング対策にもなります。出題のデーターベースはかなり整備されているようです。

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 私は今回は上海交通大学医学院での試験でした。なんせ、一日で試験をやってしまうので結構体力的にキツかった。外国人初ということで、身分証明書のチェックではかなり不思議がられました。名簿には私だけ英語の名前が記載されていましたし。

 私も試験準備のために家族のいる橿原今井町へ戻るときも、参考書を飛行機に持ち込んで総復習しました。こういう試験は基礎知識の洗い直しにとてもいいチャンスですが、実際結構引っかけ問題もあったりするので、周到に準備しておかないといけません。

 まあこうやって、前例のないことを中国上海で色々試していくのも楽しいモノです。
 次はなにをやってみようかいろいろ企んでおります。

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2015年05月26日

20年の上海生活経験を少しでも日本人のお母さん達に伝えることができれば

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 5月26日は上海美しが丘第一幼稚園で講演会をしてきました。幼稚園といっても、父兄対象の講演会ですので、私でも大丈夫です。こういった依頼もときどきありますが、幼稚園では初めてでした。

 午前中は浦西の名都城キャンパスにて、午後は浦東の東和公寓キャンパスまでいってきました。

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 テーマは「上海で暮らすために」ということで、子供がいる家庭からすると気になることの多い上海生活について、大気汚染・アレルギー問題・食の問題・水の問題などを含めて広くお話させていただきました。とくに大気汚染とアレルギーに関しては、私も長く研究してきているので、お話したいことが沢山。

 私も日頃中医学の臨床に携わっていて思うのは、日本で報道されるネガティブな情報、外野からの忠告に左右されてしまって、精神的に疲れてしまっている日本人のお母さんが少なくないという点です。少しでも上海生活の経験値が増えてくれば、そんな心配も杞憂であることが分かるのですが、そのためにも私の話が少しでも役立てればと思います。食の安全に関しても同様です。

 ちなみに、あの悪名高き中国の大気汚染も、2013年、2014年、2015年と改善が進んでおり、上海に関してはかなり良い線まできています。そのあたりのデータも紹介しました。

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 あとは如何に対策するかということになります。日本にだって、昨今の地震や噴火の問題もあれば、例の放射線の問題で一喜一憂している人も少なくありません。日本人の上海滞在に関しては、大部分の方が2〜3年の期間限定であるわけだし、この機会に色々なことを知ってもらえたらと思います。

 私も上海生活20年目に入りました。小学生の娘もおります。これからも医療や中医学との関わり以外でも、この経験がなにかに役立つことができればと思っています。

IMG_8047 (1).jpg(上海日本人学校の浦東キャンパスの校庭では子供たちが元気に遊んでいました)

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