(上海で有名な西洋医学の総合病院、華山医院)
毎年公表されますが、中国の厚生労働省にあたる国家衛生計生委員会が発表した2013年度の統計で、中国での医療における、中医学の役割がどの程度なのか、数字からいろいろ知ることができます。ここでいう中医系医療機関には、中医・中西医結合・民族医学も含みます。
2013年末現在、中国全国にある医療機関の数は97.4万箇所あり、このうち入院施設をもつ病院は2.4万箇所になります。また、この97.4万箇所のうち、入院施設をもつ中医病院は3590箇所、中医門診部(クリニック)は38328箇所になっています。意外と少ないと感じるかも知れませんが、実際は西洋医学の病院にも中医科があるため、これはこの数字に反映されていないようです。
ベッド数でみると、西洋医学も含めた総ベッド数は618.2万床ですが、このうち中医系病院のベッド数は68.7万床になります。前年比8.8万床の増加ということです。
ちなみに、2013年度の中国全国での医療機関における診察数はのべ73.1億人、このうち中医系医療機関はのべ8.1億人診察しているようです。内訳は、中医医院がのべ4.9億人、中医門診部(クリニック)がのべ1.2億人、その他の医療機関の中医科がのべ2.0億人ということです。
入院患者では、2013年で全医療機関ではのべ1.92億人ですが、このうち中医系病院では2276万人となっていて、前年比12.6%の増加とか。
中医学の医師の数では、2013年は39.8万人で約40万人いることになり前年比3万人の増加に(このなかには、医師だけでなく助理も含みます)中医薬剤師(士)の数は11万人だそうです。
ここから分かるように、やはり中国でも圧倒的に西洋医学のほうが数では優勢のようですが、その特徴をいろいろ活かすように努力はしているように思えます。
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