2014年02月20日

薬膳とシンプルな本場の中華料理

 中華料理というと、脂っこいとか不健康とかのイメージがありますが、それを打ち消しているのがある意味、薬膳の世界ではないかと思います。でも、そもそも中国で食べる中華料理と日本で食べる中華料理が全然違うものであるというのは紛れもない事実。つまり、日本食のなかに中華料理というジャンルがあって、それが独自の変化をしていると考えたほうが良さそうです。

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(日本の王将の麻婆豆腐)

 ちなみに、我の上海人の妻は大学時代の同級生。浦東の東和クリニックで中医学の医師をしていて、そんな関係で私とは同業です。だから、食には結構うるさく、上海料理に関しては私も妻からいろいろ勉強しました。私自身も、20年近い上海生活の中で、日本人が如何に安全な食生活をおくれるか、上海の食材のなかで色々研究してきました。

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 その結果、たどり着いたのが如何にシンプルな料理を楽しめるか?ということ。つまり、外食やお総菜に頼らず、自分の納得できる食材でシンプルに食べるというのが、一番大切ではないかと思うようになりました。

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 事実、上海料理というのはとってもシンプルでしかも油を使うのが非常に少ない。こう書くと、信用してもらえないのですが、妻が私の日本の実家で披露した中華料理にもうちの父母は喜んで食べていました。

 いくら上海人でも毎日コテコテのものを食べるほど胃が丈夫なハズがありません。彼らの食文化は、やはりよく観察してみると非常に面白いのです。上海人に聞いてみるのが一番です。

 さらに、昨今では上海の外食産業の値上がりも尋常ではなく、その分を自分たちの食材に使った方がより納得いくものが食べられるのではないかと思います。

 そういえば、元宵節が過ぎて、うちの家の家政婦さんも田舎から戻ってきました。今回、お願いしていたしていたのがこの写真の中国ベーコン。いわゆる腊肉です。中国の田舎では、冬に欠かせない保存のきく食材です。

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 うちの家政婦さんの実家では、自宅で豚も飼育して、1年かけて育てた体重150キロもある豚を春節前に処理して、2〜3ヶ月かけて腊肉を作ります。これが絶妙に美味しく、さっそく浙江省の桐廬で分けてもらった農家自家製の豆板醤とあわせて一品作りました。

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 食の安全が色々いわれるのも、そもそも消費者である我々が自分で作ることを怠り、他人に頼るようになってきたからというのが最大の原因ではないかと思います。良い物を安くというのは、そういつもあるわけではありません。

 でも、本場の中華料理のシンプルさは、食材そのものの味を生かしたメニューと組み合わせの法則でまとめられています。これは実際に食べてみないと見当がつかないと思います。



posted by 藤田 康介 at 23:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 中医学の薬膳・医食同源の世界
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