2014年01月08日

上海松江の木桶山羊づくし

 中国での薬膳といっても、気候風土によって大きく違うし、食文化による影響も大きいのが実際です。そんな上海で、夏の猛暑と冬の厳寒期に人々が食べるのが山羊です。

 (参考:伏羊〜上海の無形文化遺産〜上海金山で山羊づくし

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 この冬は、いつもと違うところで、ということで上海松江区まで足を伸ばしてきました。松江区といえば、上海発祥のエリアとしても有名ですが、様々な食文化が残っています。

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 今回訪れたのは、松江区の郊外にある鎮南路の「木桶羊肉」という小さな小さな街の食堂。ただ、インターネットではそこそこ有名で、結構遠くから食べに来ていました。

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 上海でいう羊肉は、羊ではなく山羊を指します。山羊は身体を温めるだけでなく、胃腸に優しいのも特徴で、腹持ちがいいのも納得できます。羊と違って、意外と臭みがありません。

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 一般にこうした町の食堂はまだ夜明け前の朝4時頃から店をあけて仕込むのですが、早起きのお年寄り達が山羊肉麺を食べに訪れてきます。中国のお年寄りは、それこそ夜の7〜8時頃には就寝し、思いっきり早く起床、腹ごしらえをして明るくなったら颯爽と活動というパターンも多いのです。

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 松江の羊肉の食べ方は、金山ともまた違う。金山では香菜を沢山使っていましたが、ここではまず使いません。これも地域の特徴と言えるでしょう。


 この食堂では多い日では1日10頭の山羊をさばくのだそうです。店頭には山羊がぶら下がっていました。木桶という名前も、この山羊を桶にいれてスープを作るからだそうで、山羊鍋のスープはそこからきていました。

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 もう一つ、この店が有名なのは、自分ところで山羊を飼育しているのだそうで、そういったところからもウワサになっているのでしょうね。


 さて、肝腎の山羊肉ですが、山羊の血を固めた羊血や、内臓などを食べる羊雑、上海料理でお馴染みの白切羊肉など、絶品が揃いました。


 こうした羊肉を食べると、パワーで出てくるような気がしますね。牛肉や豚肉のように脂っぽくないのが嬉しいです。


 日本でも、ほんの最近まで農村で山羊を飼育していました。山羊の乳搾りをした経験のあるお年寄りもいました。山羊の乳は、牛乳アレルギーがあっても飲める人が多く、中国でも以前は粉ミルクがない時代に、その代わりとして使われていました。


 山羊の食文化は、上海料理の大事な一部分です。ぜひ食べてみたいところですね。



 
posted by 藤田 康介 at 12:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 中医学の薬膳・医食同源の世界
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