ニュースでも話題になっている中国成都市金牛区天回鎮の老官山漢墓で発見された前漢(紀元前206〜8年ごろ)の古墳から920枚の竹簡が発見されたが、ここに多くの医学に関係ある書籍が見つかっており、大きな話題になっています。
(写真は新華社の報道で掲載された今回見つかった竹簡です)
中国の歴史上、見つかった数としては最大で、かつ医学との関係が非常にあるものばかりで、今後の研究成果に大きな期待が寄せられています。
今回見つかったのは、古代中医学の扁鵲学派のものでこれまで見つかっていなかったものが多いようです。調査によると『五色脈診』は書名があったものの、あとは書名がないが、これらの内容は現在『脈死候』・『尺簡』・『病源』・『経脈書』・『諸病症候』・『脈数』・『敝昔医論』・『六十病方』ではないかとされています。広く内科・外科・婦人科などの内容に及ぶとのこと。また、報道によると。心・肺などの字が刻まれている髹漆製(漆塗り)の経絡人形も見つかっています。
(写真は中国網の報道に掲載された今回見つかった髹漆経穴人形です)
新華社の報道をみてみると、たとえば『六十病方』には、蜀椒を使った偏頭痛の処方や、牛の尿を服用させて黄疸を治療したことや、風湿の治療に使われたと思われる少量の附子を使った処方見つかっているようです。今後、様々な研究が期待されます。
さらに中国の獣医学の歴史のなかでは今まで見つかっていなかった『医馬書』も見つかっています。
今回の発掘は、成都地下鉄3号線建設にともなう緊急発掘で見つかったもので、成都金牛区天回鎮土門社区衛生センターの東側に位置します。
中医学の最新の発見は、往々にして古いものの再発見でもあります。まだまだ中国の地下にはすごい中医学的な発見があるようですね。
2013年12月22日
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