2013年07月26日

月経周期を整える「調経」の考え方

 中医学を使った治療で、中医学が比較的得意とする分野に、女性の月経周期をきちんと戻す、「調経」という治療があります。「調経」は一般の中国語でも比較的よく使われる言葉で、中国人女性の間では中医学治療への認識が高い分野でもあります。

 先日、妊娠したと報告をうけた患者さん(35歳)も、この調経治療を行ってきた結果、うまく妊娠できた症例です。今から10ヶ月前に受診されたとき、もともと月経周期が2〜4ヶ月に1回という稀発月経で、そもそも基礎体温が殆ど安定せず、排卵時期も読みづらい傾向にありました。月経前後のPMSもあり、胸の張りも顕著で、肩こりと偏頭痛を持っているという体質。便秘気味で、腹診は腹直筋の攣急を認めるタイプ。出血量は決して多くなく、血塊も殆どなかったので、まずは扶脾滋養肝腎・調理冲任を処方。さらに、肝気の流れに着目して、疏肝理気させると、便通は大きく改善し、とりあず生薬服用開始1週間目に約100日目ぶりの月経がきました。

 ただし、この回の月経痛がひどかったので、気の流れは多少整ったものの、血の流れにまだ問題があると判断し理気剤を減らして活血調経法に。その後だいたい35〜40日程度で月経が来るようになり、なりよりも基礎体温の低温期と高温期がだんだんと読めるようになってきました。月経痛もおさまり、月経周期が安定してくるとしめたものです。少しずつ処方の加減を繰り返し、10ヶ月目の今年7月に妊娠したことが分かりました。

 月経病の治療は、中医学でもかなり細かく分類されています。今回は、調経の目的での稀発月経の治療でしたが、中医学では月経後期もしくは経水後期と呼びます。その他、月経時の下痢・頭痛・嘔吐・発熱・痤瘡(ニキビ)などなどさまざまなケースに中医学の先人達は経験を残しています。

 もちろん、この患者さんの場合も、ご自身による身体養生の努力もありましたが、とにかく妊娠まで到達することができて私も非常に嬉しかったです。


posted by 藤田 康介 at 07:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 脈案考察
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