上海が長寿社会であることは、こちらでご紹介しましたが、では実際にどのような生活をおくっているのか?上海中医薬大学付属曙光医院の徐燕教授らのグループが興味深い研究を行っています。研究では、上海の100人の100歳以上の高齢者を対象に調査しました。
まず、遺伝的背景では、両親のうち、最低どちらかが80歳以上長生きしているようです。また、体型についてはBMIが18.2±3.3ということで、やせ気味。また、これまで大きな病気をしたことがないという人が75.3%で、糖尿病や心臓病などを患ったことがない人が80%になりました。疾患別にみると、糖尿病を患っている人が1.2%、高血圧の人が16.0%、心臓病を持っている人が7.4%、気管支炎を持っている人が2.4%となっていました。
さらにすごいなと思ったのは、この100人のBMIや動脈硬化のレベルは全員が正常範囲、HbA1cや血糖値、血脂に関してもすべて正常だったということです。やはり、100歳以上で元気に生きようと思ったら、そうした健康の基礎がなければいけないということなのでしょうか。
また、中医学的な体質論で分類すると、陰虚であるひとが最も多く、全体の25.4%、痰湿であるひとが21.6%、気血両虚であったひとが12.4%、瘀血であったひとが11.6%、正常体質であったひとが10.3%、湿熱が9.8%、陽虚が8.2%、実熱が0.2%でした。ここから分かるように、全体の半分以上が虚証であり、また長生きをするためには、養生的にも養陰など適度な補法が必要なようです。
睡眠時間に関しては、平均6.6±0.7時間で、生活は規則正しく、昼寝の習慣もあるということ。運動に関しては、93.8%がこれまでよく運動していたと答え、肉体労働をしていた人も11.1%いました。また、100歳をこえた今でも外で運動している人は18.5%で、自分のことは基本的に自分でできると答えた人は74.1%になりました。何でも自分でできる人が多いみたいです。
食生活に関しては、清代生まれの彼らにとって、若い頃は貧しく厳しいものがあったようです。今の我々のように、油っぽいものや肉類は少なく、野菜や雑穀が中心でした。そうした生活を、今でも続けている人が多いといいます。主食はご飯で、全体の93.8%。ご飯の量は1回平均で75g。ちなみに、一般的な中国人が食べるご飯の量は100〜150gぐらいです。また、野菜と果物を摂取する習慣はしっかりとあり、毎日新鮮な果物を食べると言う人が88.9%、野菜を食べるという人が87.7%でした。もちろん肉類が大好きという人も21%いました。
酒・タバコに関しては、タバコを吸っていた経験がある人はたったの3.7%、お酒を飲んでいたと答えた人は8.6%。酒とタバコにかんしては、ほとんどの人がたしなんでいないようですね。一方で、現在でもお酒を飲んでいると答えたのは、2.5%でした。やはり、酒・タバコは健康によくないということでしょうか。
予想では2011年12月で80歳以上の人口が62.92万人だったのが、2015年になると70万人にも増加するよいわれています。その結果、一人暮らしの高齢者の増加も避けられず、今後の家庭や地域での高齢者に対する支援が求められています。
上海市では、老後の生活について、「9073」を唱えています。すなわち、3%が専門施設に入り、7%が政府福利政策に基づいた家庭でのケア、そして90%が家族または自分自身のケアで地域のディサービスなどを利用するというものです。今回の100歳以上を対象にした調査では、80.2%が自宅で子供たちと一緒に生活し、14.8%が施設に、また一人暮らしをしている人も4.9%いました。やはり、家族と一緒にいることができるというのは、幸せだと思います。
ちなみに、上海市で100歳以上生きている1156人のうち、男性は249人、女性は907人と女性の方が圧倒的に多かったです。やはり女性強しですね。
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