2012年08月09日

「江蘇省連雲港で2例の皮膚炭疽」について

 江蘇省疾病予防コントロールセンターによると、8月3日に江蘇省連雲港で7例の皮膚炭疽の疑いのある症例が連雲港市第四人民病院に収容され、このうち2例が8月9日に皮膚炭疽であると診断されました。江蘇省で皮膚炭疽が発見されたのは、1989年以来23年ぶりということです。

 この2人の患者は、連雲港市贛楡県贛馬鎮半路村の農民で、発熱・紅斑・水疱・丘疹・潰瘍などの症状がみられました。また、残り5人についても医学観察の対象として隔離されています。

 皮膚炭疽は、炭疽菌による感染で発生する人獣共通感染症で、芽胞に汚染された土地に接触した草食動物などを通じて感染し、芽胞が発芽して増殖し、炭疽を発症します。炭疽菌は熱・乾燥・消毒薬などに強いのが特徴です。また芽胞が皮膚から入ってくると、皮膚炭疽になります。皮膚炭疽のほかにも、肺炭疽や腸炭疽などもあり、敗血症を併発します。潜伏期間は1〜5日と言われてます。

 今回の皮膚炭疽は、牛が原因とみられており、また江蘇省以外から流入された牛であることが分かっていますが、牛の標本は確保されていないとのことです。(どうやら、さきに処分されてしまったようです)

 中国では毎年皮膚炭疽の症例報告があり、最近2年間では300例ほどあるということです。そのため、病気になったり異常な死亡をしている家畜(牛・羊など)には近づかず、すぐに衛生監督機関に報告しなければいけません。

 8月10日付けの『東方早報』の報道では、村人10人が、外から運ばれた病死した牛を処理し、このうち7人で皮膚が腫れるなどの症状がみられ、残り3人に関しても予防としての薬を服用したということです。皮膚炭疽は、一般に人から人に感染する可能性は非常に低い病気ですが、汚染された土壌や家畜が問題になります。中国では内陸部を中心にまだ見られる感染症なので、注意が必要です。

【連絡】 
・8月19日(日)は東京でのTCMN15周年夏大会での発表のため、休診します。
・リニューアル!甘霖・我が愛しの上海へ

posted by 藤田 康介 at 13:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 伝染病と闘う
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