2012年04月21日

上海で増える大人と子供の睡眠・不眠の問題

 いつも東京に出張にいくと、ビックリすることがあります。
 それは、夜の10時も過ぎた頃でも、結構親に連れられた子供を見かけるのです。それも、ベビーカーにのせられた乳幼児も少なくない。
 「寝てるからいいのでは?」と言われそうですが、明らかにいい習慣ではないです。明るい状態で寝ると、体内時計を司るメラトニンの分泌に影響をもたらします。メラトニンは暗くなったら松果体から分泌されるホルモンで、明るくなると分泌がなくなり体が活発になります。この分泌リズムがおかしくなると、体内の他のホルモンバランスにも影響が出てくるのは容易に想像がつきます。

 子供の睡眠の問題は、上海でも大きな社会問題として取りあげられています。先日、中国の国家科技進歩奨の2等奨をとった研究で、『睡眠の子供の成長に対する影響とその応用』というのがありました。勉強などの負担が重い中国の子供たちにとって、睡眠時間の確保が大きな問題で、中国では近年、睡眠時間の不足は、子供の肥満や多動症の原因となっているということです。それによると、乳幼児の睡眠は、時間的に不足していないものの、睡眠のしかたに問題があるとしています。さらに、学校に行くようになると、小中学生の70%に睡眠不足の問題があり、その原因はやはり宿題だとしています。子供に食欲がなかったり、精神的に集中できなかったり、肥満気味であったりするのなら、睡眠をもういちど見直す必要があるようです。まとまったお昼寝は5歳ごろぐらいまでは必要ですが、それ以降は、45分程度の短い昼寝で十分で、それ以上になると、子供でも夜の睡眠の影響を与えることになるようです。

 一方で、成人の睡眠の問題も、上海ではあまり芳しくありません。上海市中医睡眠疾病研究所の疫学的調査によると、市内の5箇所の住宅地の20000人を調査したところ、何らかの不眠の症状を抱えている人が38.2%にも達したと言うことです。とくに女性の不眠は男性よりも多く、その数は1.5倍になるということです。
 また、夜更かしも不眠の原因になるようで、成人が半年間毎日6.5時間の睡眠を保つことができなければ、不眠となる可能性が高まり、週末と平日の睡眠時間の長さの違いも、1時間以内にする必要があるということです。
 疲労感をうまく取り除く睡眠は、まずは10時〜12時の間には寝ること。大人が一番眠りに入りやすい時間です。これ以降に寝る習慣をつけてしまうと、眠りが浅かったり、起きたときの疲労感が出やすいので、不眠にもなりやすいのだそうです。

 部屋を暗くして、決められた時間にはさっさと寝る。これが健康には欠かせないですよね。

 
posted by 藤田 康介 at 17:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 中国の健康事情
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