2012年01月28日

生薬のビニール袋

 中医薬(漢方薬)を処方するときに避けて通ることができないのが生薬を処方箋にあわせて分配する作業です。今までは、天秤を使ってそれぞれ単味の生薬を日数分に掛け合わせて量り、それを薬剤師さんの目分量とカンで分配していました。しかし、全くの手作業なので、時間がかかります。また、調剤しているときにボロボロとこぼれている生薬も少なく無く、効率がよくありませんでした。

 そこで、近年、上海の病院などで導入されているのがビニール袋に小分けにして調剤する方法です。あらかじめグラム単位で袋詰めされていて、それを処方箋にあわせて組み合わせるというものです。上海中医薬大学附属竜華医院など中医系の大病院では導入されていて、比較的先進的な方法として当時は評価はされていました。2008年8月には中国国家中医薬管理局からその方法が制度化され、2009年4月には市内8箇所の医療機関で実施されてきました。しかし、これも近年問題が指摘されています。

 まず、患者さんが持ち帰った生薬の袋を全部開けてからではないと煎じることができません。仮に、1日分で15種類の生薬を処方したのなら、最低でも15種類の生薬袋を破らなければいけませんし、中医薬局でも生薬を密閉した袋にいれて保管することは品質を保つという観点からも思わしくありません。また、ビニール袋削減に取り組んでいるさなか、買い物袋も中国では有料になっているのに、生薬のビニール袋が増えることは望ましいこととは言えません。

 中医医院にいく患者数が増える中、伝統的な方法では時間もコストもかかってしまいます。何らかの改良が必要なのでしょうが、とくに生薬の調剤に関しては、まだまだ工夫が必要のようです。
posted by 藤田 康介 at 20:32| Comment(1) | TrackBack(0) | 生薬・漢方薬・方剤・中成薬
この記事へのコメント
そうですね、過去広州の広東省中医院で処方してもらっていましたが、日数分の茶封筒にビニール袋に入った漢方薬が出されていました。
薬局の方は患者が多く、且つ多くの漢方薬を個別に量り、分けるのは見ている限り忙しすぎ不可能と思います。後は漢方成薬が処方される事も。
煎じて飲む場合朝夕は良いですが昼間職場で服用は難しいですね。
中国は診察費用は安いが、薬が高すぎますね。西薬では原価と売価の差が16倍もあるものが。
 後は、市内の薬局ですが、表面上は処方薬とOTC薬は区分されていますが、実際は処方薬が処方箋なしで買えてしまうのも恐ろしいですね。良心的な薬局、病院は双方とも売価にあまり差異がありません。
Posted by kousyujin at 2012年02月01日 13:53
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