2011年05月06日

「立夏」を過ぎての中医学的養生

 2011年は5月6日に立夏を迎えました。上海でもなぜか、この日を境に連日のように最高気温が30℃を超えています。これより先に、4月20日に「谷雨」を迎えました。雨がこれから増えてきますよということですが、立夏に入ると、これまで以上に雨が多くなります。まさに、ここ中国でも田植えのシーズン最盛期となります。(しかし、本当に今日は蒸し暑い上海です。)

 立夏から徐々に夏に突入していくわけですが、夏と言えば五臓六腑で、「心」とのつながりを考えます。中医学の心臓は、西洋医学のいわゆる循環器としての心臓ではなく、人間の精神的活動を司るものとして重要視します。天気が熱くなってくるわけですから、当然この心臓の陽気が盛んになりやすくなります。

 暑さが増してくると、不快指数も急増し、イライラすることも多くなります。イライラは、交感神経の刺激とともに免疫力を低下させ、様々な疾患の原因となることは現代医学でもよくいわれることですが、夏こそ精神的な落ち着きを必要とする季節でもあります。

 そのほか、これから夏至にかけて日照時間が長くなっていきます。夜寝る時間は遅くなる一方で、朝はいつもより早く目が覚めます。これは、自然界の陽気が盛んになっている状態と、身体のリズムが合致してきていることを意味し、決して不眠症というわけではありません。

 そのため、夏こそ昼寝を重視したいこところです。元々夜の睡眠時間が短めなわけですから、30分以内の昼寝は疲れをとるのに有効ですし、汗を発散させるために血が体表に集まり安く、脳への血が減少して、眠気や疲労感へとつながります。

 よく、「夏こそはスタミナ!」といって、夏にコッテリしたものを食べる人が多いですが、中医学・漢方的には、むしろあっさりがいいとされています。脂っこいものは、身体の「火」をより盛んにしますし、なにより脾・胃の働きを弱めてしまい、食欲不振へとつながります。

 そのため、この時期は一般的にビタミンを豊富に含む果物や野菜類を食べるように心がけます。タンパク質類では、魚類がお勧めで、土用の丑にウナギをたべる日本の習慣とも関係がありそうですね。タマネギやニガウリ、冬瓜、豆類、胡麻、サツマイモ、胡桃、トウモロコシ、粟、などがよいとされています。益気養心・清熱解暑などの作用のある食べ物が効果的だということになります。
posted by 藤田 康介 at 17:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 「治未病」という発想
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/45051918
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。

この記事へのトラックバック