2011年02月10日

春節(立春)からの中医学的養生のコツ

 2011年2月4日に迎えた「立春」ですが、暦が旨くできているのか、それとも偶然なのか、いずれにしろこの時期を過ぎると、上海でも非常に春らしく感じられます。その後、若干の寒の戻りもありましたが、最高気温が10℃を越えるような日も出てくるようになりました。

 「立春」を過ぎると、人の身体の徐々に春に向けて変化するようになります。自然界でも陽気が活発になってくるため、この陽気を身体が旨く取り入れられるようにしてあげる必要があります。

 ただし、少し厄介なのは、まだ自然界には寒気がたくさん居座っていることが多く、邪気が身体の表面から入ってくる湊理(いわゆる毛穴)のコントロールが難しいので、暖かい天気が続くと湊理は緩んでくるのですが、寒くなると再びしっかりと閉じてしまい、旨く陽気を取り込んだり発散することができません。

 中途半端な状態で陽気を閉じ込めてしまうと、陽気が体内で鬱積してしまう状態となり、陽が盛んになる一連の症状が出てきます。陽が盛んになると言うことは、「火」も盛んになるわけですから、この時期に喉がいたくなったり、便秘になったり、イライラしやすくなる(うつ的症状)が増えるのも理解できます。そんなときは、陽気がしっかりと発散しやすくしてあげる必要があります。

 従って、衣類などは暖かくなったからといって一気に減らすわけではなく、むしろ徐々に脱いでいく方が望ましいというわけです。

 春に気をつけないと行けないのは、春の風の邪気、すなわち風邪です。春になると陽気が盛んになり、湊理が開きやすく、そこから風邪が入り込みます。身体の中に入った風邪は、頭の上の方へ走り去れば頭痛を起こしますし、経絡に入り込めば関節痛になります。中国人が頭や膝(バイクに乗るときなど)にしっかりと風よけをつけるのも、そうしたことと関係があります。

 頭痛といえば、生薬「天麻(てんま)」が有名ですが、そのほかにも、髪の毛を櫛でとくことも過剰に溜まった頭部の陽気を発散させるのによいとされています。ツボとしてよく使うのが足少陽胆経の風池(頭を下げ外後頭隆起から正中線に沿った下方の陥凹部が瘂門穴で、その外方1筋を隔てた、後髪際陥凹部)や、督脈の風府(後頚部で後正中線上、外後頭隆起の下方、後髪際を入ること1寸)などを重点的にクシなどで刺激してあげると、頭がすっきりします。頭部刮痧なんかがいいのもそのためです。

 中医学的にクシをつかった頭皮の簡単な刺激方法として、まずおでこから後ろにかけて髪の毛をとき、今度は後頭隆起から耳の上にかけて再び前の方に戻ってくるという順番でやり、これを5〜6セット繰り返します。こうすると足少陽胆経や足太陽膀胱経などの経絡にそって陽気を循環させてあげることができるというわけです。
posted by 藤田 康介 at 08:12| Comment(0) | TrackBack(0) | 「治未病」という発想
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