
上海は三方を海に囲まれている地形もあり、芦が結構生えています。写真は、上海崇明島東灘のものですが、彼方水平線まで芦が続いている風景はかなり壮観です。

その芦の根っこ、いわゆる地下茎が芦根です。肺・胃経に属し、高熱による喉の渇き、胃酸がこみ上げてくるような嘔吐・悪心などにも使います。そのほか、二日酔いのムカムカにも使うことができます。
昔の文献を見てみると、『日用本草』に、フグの毒の解毒に使えるという記載があるのですが、う〜ん、おそらく軽度の場合だけではないでしょうか。
家庭で芦根を使う場合、一番簡単なのは写真のように煮出すことです。

そんなに味のするものではないですが、ただ性質的にどちらかというとカラダを冷やすものなので、そのあたりが注意ですね。
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私が臨床で使う方法は、生姜汁+薄いお粥を服用するやり方です。
かなりひどいつわりの場合は、香菜と紫蘇、陳皮、砂仁、藿香(カッコウ)を鍋に煎じて、この香りをかぐとラクになると思います。一般に、醒脾法が有効です。ご参考までに。