2010年07月21日

中医学流の車酔い対策

 面積の広い中国で生活していると乗り物による移動は欠かせません。長距離でバスに乗ったり、数時間も電車に揺られるということも多く、乗り物に弱い人にとってはものすごく苦痛です。旅行に限らず、出勤するときの移動にも体の不具合を感じる人もおられました。狭い空間に押し込まれて、渋滞に遭ってしまうと、体の調子が悪くなるというケースです。先日も、そういった症状でうちのクリニックにこられ、比較的うまくいった症例もありました。

 しかし、2〜12歳ぐらいの子どもでよく発生する車酔いに対して、抜本的な解決法があるかというと、西洋医学でもまだ完全とは言えません。一般的に、ニオイや情緒、睡眠不足に疲労、食べ過ぎや飲み過ぎ、過度な空腹なども関係があります。中国人の皆さんと車に乗ったとき、真冬でもよく窓を開ける人がいますが、これは車内の換気をよくして、車酔いを防ぎたいという観点からの行動が多いようです。
 そもそも、中国が車社会になったのはここ数年の話で、多くの大人は小さい頃に乗り物にのるチャンスが多くありませんでした。そのため、酔いやすい傾向にあるように私は思います。

 西洋医学の酔い止め以外に、中医学的な車酔い対策はないものでしょうか?

 一番メジャーな酔い止め(嘔吐止め)は、やはり生姜です。予防としては、中医整形外科でつかう様々な軟膏(上海では普通に薬局で市販されています)に生姜を一切れ貼り付け、さらにおへそに当てます。そして、腕にあるツボでもある内関穴にも軟膏を貼っておき、手で押さえます。もうだめだ!というときには、生姜を口に含むのもいいです。生姜は、中医薬のなかでも嘔吐を止める作用が最も強い生薬の一つなのです。

 もう一つの方法。これは、私の義母から教わったのですが、ミカンの皮を使います。車に乗る30分から1時間前から、ミカンの皮を外側が外にでるように折り曲げ、鼻にその香りをかかせます。ミカンの皮である陳皮は、薬膳でも使われる漢方薬・生薬ですが、お腹の気の巡りを整えてくれる作用があります。そういったことを含めて、鼻につけて香りを感じることは効果的だと思います。

 上海の著名な医学者である秦伯未先生が書かれた『中医臨証備要』という本は、私の愛読書の一つなのですが、ここにも、車酔いの処方があるのですが、そこには人丹が紹介されていました。(仁丹ではありません。。。)中には、丁香や小茴香、乾姜、陳皮、肉桂などが十数種類の生薬が使われています。

 そのほか、すっとするメンソレータムのような軟膏を使って、こめかみにある太陽穴、首にある風池穴などのツボに薄く塗り、頭をすっきりさせるのも車酔いの予防に効果があるといわれています。

 いろいろな方法があると思いますが、それなりの効果が期待されていますので、ぜひお試しを。
posted by 藤田 康介 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 中医学の魅力
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