2010年05月04日

裘沛然先生が逝去されました

 上海で、中医学を牽引されてこられた名医が5月3日午前5時に上海竜華医院で亡くなりました。97歳でした。

 上海中医薬大学の終身教授で、国医大師とも呼ばれ、国家クラスの中医師として活躍されました。

 中医学では、学術的にも様々な実績を残されており、また文化人として辞書の編纂などにも携わっておりました。中医学に携わっている医師ならまず知らない人はいないでしょう。それぐらい有名な先生でした。

 その実績としてよく紹介されるのが、『傷寒論』と『温病学』の一体論、さらに「難病治療における八つの治療原則」、「経絡と体の聯絡学説」などが有名ですが、純粋な中医学の発展に独自の見解を数々発表されました。

 上海では、勉強会などにも多数お話を伺いましたが、ものすごいヘビースモーカーとして有名で、講義中もおもむろにタバコを取り出しておられました。さらに、寧波訛りの中国語はかなり難しく、中国人相手の講義でも、先生の弟子による通訳を入れてました。

 ご冥福をお祈りいたします。
posted by 藤田 康介 at 08:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 脈案考察
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