2009年12月26日

爪剥離症(爪甲剥離症)

 最近、立て続けに3例の爪剥離症(爪甲剥離症)と診断された患者さんを診察し、このうち2例の患者さんに関しては生薬治療の家庭で爪がすこしずつ根っこの部分からくっついてきています。2〜3週間で1ミリ程度ですが、着実にちゃんとした爪が伸びてきています。

 私も、この症状に関してはあまりたくさんの症例はありませんが、中医学や漢方が効くのでは?と思うところがあり、ブログに記録しておきます。

 西洋医学的な説明はここでは書きませんが、爪の疾患に関しても、中医学や漢方でも一定の考え方があります。

 爪は、中医学では「筋」の一部と見なします。中医学では、人間の体の構成は、五臓六腑以外にも皮毛・肌肉・血脈・筋腱・骨格という5つの要素、すなわち「五体」で形成されていると考えます。日本語の「五体満足」もここからきているの言葉なのですが、これらそれぞれが五臓とつながっているのです。たとえば、皮膚なら肺、肉なら脾、血脈なら心臓、そして筋なら肝といった感じです。

 アトピーの治療で、必ず肺系に属する生薬を使いたくなるのも、肺と皮膚が密接に関係しているからなのです。

 そこから考えると、爪甲剥離症の治療では、やはり肝・胆がポイントとなることがわかります。単なる爪の疾患としてとらえるのではなく、体の中から治そうと考えるのは、中医学・漢方の定石ですよね。

 爪の様子は健康を示すバロメーターであることは、皆さんご存じのとおりです。たとえば、爪が薄く、そりあがってしまうような場合は肝血不足と考えますし、爪を強く押して白くなった状態からなかなかピンク色にならなければ気血が不足していることになります。冷えが強く、陽虚の人ならば、爪の色も白っぽいです。

 ただ、体の中からだけでは、やはり生薬が直接的に作用しにくいので、生薬外用薬も可能なら併用してみたいところ。私もいろいろ試行錯誤しながら考えています。 
posted by 藤田 康介 at 12:49| Comment(2) | TrackBack(0) | 中医学と皮膚病
この記事へのコメント
いつも診ていただいて有難う御座います。
先生のおかげで、剥離していた爪が大分復活してきました。気が抜けて生薬と塗り薬を忘れると途端に交代するようです。
やはり、爪は人目にもつきやすいので出来る限り綺麗にしておきたいのですが、剥離してくると汚れは溜まるし変形するので綺麗ではないので日に日に治ってくるとありがたい物です。
日本で爪白癬と言われて薬を飲んでいたのがばかばかしいです。
これからも頑張って続けたいと思います。宜しくお願い致します。
Posted by とんじん at 2010年01月05日 16:52
 書き込みありがとうございます。小さな問題でも少しずつ解決できたらと試行錯誤しています。でも、昔の人は本当にいろいろなやり方を試していました。私もがんばらないとと思っています。
Posted by 山之内 淳 at 2010年01月09日 18:10
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