2018年05月29日

中国でも5歳ぐらいで意外と多い夜尿症と中医学の活用

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(いくらトイレが間に合わないといっても、地下鉄のゴミ箱ではダメですよ〜。上海にて)

 あまり知られていないかもしれませんが、実は5月29日は世界夜尿症デーでした。
 夜尿症は、一般に5〜6歳すぎても夜のオシッコを失敗してしまうことをいいますが、中国でも意外と多いです。もちろん、上海でもよく見かけますし、上海在住の日本人の子供達の間でも少なくありません。

 最近のデータでは、2017年に中国全国区の25の省・市・自治区で行った調査で、5歳児では15.2%、7歳児では8.2%、さらに10歳でも4.8%、もっと大きくなって16〜18歳でもまだ1.7%の割台で夜尿症のある子供達がいることが分かっています。決して少数ではないのです。

 しかも、中国で問題なのは親の意識で、夜尿症に対して、35.7%の親が子供を叱ったことがあるといい、病院にいって治療を受けていたのは18.2%にすぎずまだまだ多くないのが現実です。
 そもそも夜尿症は、子供自身も非常に気にしているわけで、誰も故意にしようとは思いません。子供にとっては、両親のケンカや離婚に続ぐ大きな悩み事の一つになっています。

 さて、夜尿症に関しては西洋医学でも服薬をはじめ色々な治療法がありますが、もちろん中医学や漢方も活用出来ます。特に、中医学の場合、余り知られていませんが、小児推拿(子供向けのマッサージ)もお薦めで、手技を覚えることでお母さんもやってあげることができます。決して痛い手技ではないので、むしろ子供は喜ぶと思います。また、子供が大きくなってきたら鍼や灸の治療も可能ですし、場合によっては内服処方薬を出します。総合的な対策を考えていきます。

 その他、日頃から排尿を意識させることも大切です。例えば、オシッコをするときに力を入れてオシッコを勢いよく出すように意識するようにしたり、夜寝ているときにまだ夜尿をしていなければ、場合によっては起こしてトイレに行かせることもあります。また、食べ物・飲み物に関する注意も必要だったりします。

 徐々に成功するようになってきてくると子供も自信を持つようにあり、診察時の満面の笑みを見ると私もとっても嬉しいです。

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posted by 藤田 康介 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 中医学の魅力
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