
2015年10月に中国科学院地理研究所から発表された長寿地図。ネットでも紹介されているのでご存じの方も多いはず。
これによると、長寿な人(100歳以上)の分布は省別に、
(1)海南
(2)上海
(3)広東
(4)広西
(5)福建
(6)江蘇
(7)山東
(8)浙江
(9)河南
(10)四川
となったらしい。
相変わらず、上海は長生きエリアですね。2014年度の平均余命は82.29歳(男性80.04歳、女性84.59歳)でした。同時に高齢化が著し大都市でもあります。中国のハワイと言われている海南島もすごいですね。
これをみると、上海を中心とする長江デルタエリア、広東省を含む珠江エリアなど沿海部南部、もしくは標高があまり高くないエリアや平地などに多いことが分かります。さらに、気候は温暖であり、降水量が多く、大河にも恵まれています。また、山間部に行くと良い空気にも出会うことが難しくありませんし、海岸エリアなら海風の影響で大気汚染の影響軽減に役立ちます。一方で、中国東北エリアなど寒さがきつく、空気が乾燥しているエリアでは長寿の人が相対的に減るようです。厳しい気候条件の影響もあるのでしょうね。さらにこうしたエリアをみると経済的な発展とも大いに関係あるのではないでしょうか。
長寿の秘訣は人によっていろいろだと思います。もちろん遺伝子そのものの影響もあるでしょうが、うちの妻方の親戚筋も結構長寿家系で、詳しく見てみるとこれも指摘があたっていると思いました。
1.良質な睡眠(とにかくしっかり寝ている)
2.(人に嫌われても)くよくよしないでマイペース
3.(体調不良と言いつつも)食欲旺盛で肉も魚も野菜も何でも食べる
など色々な共通点が見当たります。
水の要素も大切ですね。
日本の厚生労働省が、健康のために水を飲もう!と紹介していましたが、日本みたいに水が水道水からも飲めて、水資源が豊かであればいいですが、中国では北方エリアや内陸エリアを中心に水不足が深刻で、それに伴う疾患のリスクも大いに高まります。中国の長寿エリアでは水が相対的に豊かであることからも分かると思います。
このような背景をみてみると、日本の生活環境は恵まれていますね。長寿の人が出やすい土台があるわけです。あとは、どうやって老後を健康かつ快適に過ごすか?ですね。そしてカゼも含めた、病気にかかる回数を如何に減らすか?といった工夫も必要ではないかと思います。
日本行きのスケジュールはこちらからどうぞ。
◆東和クリニック・中医科での担当スケジュール◆
【中国の健康事情の最新記事】