2015年10月16日

上海市は秋〜冬のノロウイルスの季節に突入

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  新聞でも報道されたのでご存じの方も多いかもしれませんが、10月14日夜に上海市普陀区武寧路小学校で、児童や教師にノロウイルスが発症し、15日10時までに児童54人、教師2名が感染したことが確認されています。

 これまでの調査で、14日に1人目で学校内で症状を訴えた小学1年生の児童が、11日に親せきの結婚式披露宴に参加していることが分かっています。結婚式披露宴は26テーブルの規模のものでしたが、そこでも20人以上が嘔吐下痢の症状を訴えており、関連性が強く疑われていますが、すでに食中毒の可能性は否定されています。重篤患者は出ていないようですが、当該小学校では1年生、2年生が学年閉鎖になりました。

 ノロウイルスがいかに早く広がったか、報道を読んでいるとよく分かります。14日午前中に音楽室で1人目の子供が嘔吐し、翌日15日午後に同じクラスの2人が嘔吐、15日の夜までに同クラスだけで10人の子供が同じような症状を訴えたということです。

 ノロウイルスは感染力が強いことで有名です。潜伏期間は12時間〜72時間、一般には1〜2日間と言われています。主な症状は嘔吐・下痢(1回以上の嘔吐、3回以上の下痢)・発熱などで、児童は嘔吐、大人は下痢が中心です。また児童や高齢者に感染しやすいです。ただ、重篤化する可能性は低く、1週間程度で回復します。上海市の規定ですが、ノロウイルスと確認されれば、胃腸の症状がなくなってから72時間は隔離してから登校しなければいけません。またいまのところ特効薬やワクチンなどはありません。

 感染源は食べ物・水が原因で、感染者にさわったり、感染者の排泄物に触れたりしても感染します。上海市でも11月〜2月にかけてよく流行します。食材としては、水以外にも、貝・魚類、サラダなども要注意と言われており、火をしっかりと通して生ものをなるべく食べないようにすることが必要です。特に衛生環境のよくない未許可の露店や飲食店では食べないようにしましょう。

 とにかく、まめな手洗いを忘れずに!!

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posted by 藤田 康介 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 伝染病と闘う
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