2015年04月20日

南京の中医学に触れてみて(1)〜国医大師周仲瑛教授

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  中医学と一口にいっても、そう簡単にまとめてしまうことはできません。特に、気候風土にあわせて地域性がとても強く、また教育方法も様々です。ただ、中国の場合は唯一、国のさだめた教科書があるわけで、これが現代中医学の普及に大きな影響力をもたらしました。そして、その第1版の教科書が編纂されたのが、まさにこの南京であったわけです。

 今回の南京訪問では、多くの専門家に直接交流することができました。「百聞は一見に如かず」とはまさにそのことで、4月19日〜4月23日までそうした専門家にあいに、南京を訪れました。

 南京中医薬大学は市内中心部の漢中門と、郊外の仙林キャンパスと大きくわけで2つの校区があります、この間は地下鉄で40分ぐらいの距離で結ばれますが、郊外のキャンパスはとにかく大きい印象です。一方で、漢中門では、投資会社の協賛で、南京中医薬大学の名医達が診察する外来が整備されていました。

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 今回、中国の中医学のなかでも、最高位にランクされる「国医大師」で、南京中医薬大学の代表的な医師の一人である周仲瑛先生にもお会いできました。90歳近いご高齢にかかわらず、2時間以上も時間を割いてくださいました。そのパワーにも驚かされましたが、なによりも中医学を継承しようという力の入れようにも驚きました。

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 南京中医薬大学内には周仲瑛先生専用のオフィスがあり、そこに弟子達が集まってきて学術の継承を行う作業が行われていました。とくに、臨床を継承しようとする取り組みはユニークで、そのための専用の診察室や視聴覚室もあります。先生の診察状況をリアルタイムで隣部屋で観察し、一挙一動をカメラを通じて知ることができます。ここまでの施設をもっているのは中国全国的にもかなり珍しいですね。

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 流行性出血熱の中医学的治療で一躍有名になった周仲瑛先生ですが、現在はこれまでの研究に基づいて「病機弁証」というのを提唱されています。簡単にいうと、現代中医学では弁証論治が重要視されていて、それはそれで知識の整理には役立っているのですが、ただ中医学での病態をみるときに、時間軸にあわせた変化を捉えることが苦手でした。それを理論的にまとめたのが「病機弁証」で、当時大きな反響がありました。

 しかし、この世代の中医師というのは、医師としての仕事だけでなく、文化人としても大きな貢献をされています。先生もまだまだお元気なご様子で、周学平先生を中心とする継承グループの今後の発展に期待したいところです。

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東和クリニック・中医科での担当スケジュール
posted by 藤田 康介 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 中医学の魅力
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