2015年10月26日

九州大分県杵築市での中医勉強会

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 10月27日〜28日は予てより依頼されていた九州中医会の勉強会の講師を務めるべく、九州大分県杵築市にまで行ってきてきました。今回は、杵築市の九州中医会の小倉先生には大変お世話になりました。

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 さてさて、九州に行くのは久しぶりのこと。いつも上海⇄関空で上空を飛んではいるのですが、奈良橿原今井町からは朝6時頃の電車で出発して、新幹線と特急ソニックを乗り継いで、九州に上陸しました。鉄道好きの私からすると鉄分補給の良いチャンス。とくに、普通車なのに革張りシートのJR九州のソニック号にはびっくりしました。

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 13時頃に杵築駅に到着。とても雰囲気のある木造の駅では、生粋の地元人である小倉先生の奥さんがお迎えに来て下さり、さらに勉強会前の腹ごしらえには、地元でも有名な杵築市柳家さんのちゃんぽんの出前をいただきました。杵築市の「世間遺産」第一号だそうで、今後も杵築市の遺産として残されていくということでした。

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 今回は、実際に先生方が遭遇した3つの症例が事前に私に渡されていて、その弁証論治の立て方と、中医処方と養生を含めた中医全体的な治療法を、出席された先生方と一緒に討論するという形式で4時間ほどかけて行いました。なかなか密度の濃い討論ができたと思っています。

 中医学の弁証方法というのは、いろいろな考え方があって良いのですが、ただ共通の筋道は必要で、そのための勉強は欠かせません。また、治療方法も中医薬の薬だけではダメで、内治法や外治法、さらに養生の話まで、いろいろなアイデアを浮かばせます。そうなると、少人数での討論形式での勉強会が都合いいですね。

 夕方からあいにくの雨になってしまいましたが、熱い討論は、そのあとの懇親会まで続き、杵築地元の美味しい海産物をいただきながら、充実した1日を過ごすことができました。

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 しかし、杵築の海産物は美味しい。「亀の手」のような食べたことない料理も登場し、上海では絶対味わうことができない海の幸に舌鼓を打ちました。

 九州は食べ物が本当に豊かですね。しかもお米が美味しい!

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2015年10月19日

中医薬で使うアケビと木通のふしぎな関係

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 この時期、日本の山々でもよくみかけるアケビ。これは中医学の世界でも意外によく使う生薬でもあります。
 中医学では「八月扎」と呼び、実をスライスして乾燥させたモノを使います。この季節、中国の山々でも立派なアケビの実がなっていて、熟してくると実の真ん中に線が入ってきて割れてきますよね。

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 この秋、湖南省へ行ったときもしっかりと見つけてきました。八月扎の主な性質は苦・平で、疏肝理気・散結の効能があるといわれています。理気作用のある香附・枳殻・川楝子などとよく処方されます。ストレスが原因の胃の不快感などにもよく使われますが、近年は乳癌や消化器系の癌にも良いとされ、腫瘍を治療する処方にもよく登場します。また、以前は昆布や象貝と一緒に処方して瘰癧(リンパ節結核)に治療にも使われました。

 さて、八月扎は別名「木通子」とも呼ばれますが、これの蔓も薬草として使われ、それが「木通」になります。
 ただ、木通は過去にいろいろと問題になった薬草でもあります。

 本来、木通は五葉木通 Akebia quinta(Thumb.) Decent、 三葉木通 Akebia trifoliata( Thunb) Kouds、 白木通 Akebia trifoliata (Thunb.) Kooide.var.australis(Diels) Rehd. の蔓を使うことになっています。唐代の『新修本草』にも、その記載から五葉木通が木通として使われていたようです。ところが、『本草図経』では三葉木通と思われる薬草を通草と呼んでおり、このあたりから木通を通草と呼んだり、通草を木通と呼んだりと地域や時代によって混乱していました。

 現代では「中華本草」などを通じて整理されています。通草は現在でも薬草として使われていて、通脱木 Tetrapanax papyriferus(Hook.) K.Koch の茎がそれにあたります。効能は利水滲湿・通乳で使われ、産後の母乳不足などに重宝する薬草です。

 実は木通はその後、さらに混乱がありました。今から20年前、私が大学で中薬学を勉強したとき、中医学の教科書には木通とは関木通を指し、Aristolochnia manshuriensis Komの記載が主流でした。一説によると、文革などの歴史的背景と関係があったらしい。ここでは詳しくは書けませんが。
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 はっきりとしているのは、関木通と木通はまったく違う植物であったのにも関わらず、木通と言えば関木通として広く流通してしまったということです。しかも使われるグラム数が多かった。実はこれが大きな問題で、本来の木通では副作用が出なかったのに、関木通を使うことによって急性・慢性腎不全を引き起こしてしまいました。有名なアリストキア酸による健康被害です。現在は問題は解決していますが、薬草やハーブを使うことによる副作用のケースとしてよく取りあげられます。そもそも、ちゃんとした木通を使っていたら問題なかったのですが。

 このように、伝統医学の世界では、薬草は薬草名とその起源となる薬草が一致しないことが時々あります。現在は「薬典」によって規範化されていますが、中国では地域によっては習慣的に使っていることもないわけではありません。さらに日本語と中国語で生薬名が似ているために、その起源の違いでの問題もあります。
 いずれにしろ、私が中国で従来の煎じ薬から単味エキス剤をつかうようになったのも、単味エキス剤の製造工程では薬草の品種管理が厳しいため、品種によるリスクを十分に下げることができるからです。

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2015年10月16日

上海市は秋〜冬のノロウイルスの季節に突入

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  新聞でも報道されたのでご存じの方も多いかもしれませんが、10月14日夜に上海市普陀区武寧路小学校で、児童や教師にノロウイルスが発症し、15日10時までに児童54人、教師2名が感染したことが確認されています。

 これまでの調査で、14日に1人目で学校内で症状を訴えた小学1年生の児童が、11日に親せきの結婚式披露宴に参加していることが分かっています。結婚式披露宴は26テーブルの規模のものでしたが、そこでも20人以上が嘔吐下痢の症状を訴えており、関連性が強く疑われていますが、すでに食中毒の可能性は否定されています。重篤患者は出ていないようですが、当該小学校では1年生、2年生が学年閉鎖になりました。

 ノロウイルスがいかに早く広がったか、報道を読んでいるとよく分かります。14日午前中に音楽室で1人目の子供が嘔吐し、翌日15日午後に同じクラスの2人が嘔吐、15日の夜までに同クラスだけで10人の子供が同じような症状を訴えたということです。

 ノロウイルスは感染力が強いことで有名です。潜伏期間は12時間〜72時間、一般には1〜2日間と言われています。主な症状は嘔吐・下痢(1回以上の嘔吐、3回以上の下痢)・発熱などで、児童は嘔吐、大人は下痢が中心です。また児童や高齢者に感染しやすいです。ただ、重篤化する可能性は低く、1週間程度で回復します。上海市の規定ですが、ノロウイルスと確認されれば、胃腸の症状がなくなってから72時間は隔離してから登校しなければいけません。またいまのところ特効薬やワクチンなどはありません。

 感染源は食べ物・水が原因で、感染者にさわったり、感染者の排泄物に触れたりしても感染します。上海市でも11月〜2月にかけてよく流行します。食材としては、水以外にも、貝・魚類、サラダなども要注意と言われており、火をしっかりと通して生ものをなるべく食べないようにすることが必要です。特に衛生環境のよくない未許可の露店や飲食店では食べないようにしましょう。

 とにかく、まめな手洗いを忘れずに!!

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2015年10月15日

40歳未満の女性乳癌に関する上海での最新調査結果

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 上海で腫瘍を専門に治療・研究復旦大学附属腫瘤医院の乳腺外科の研究グループが、中国の若い女性に関する乳癌に関しての最新調査結果『生活方式と心理ストレスが若い乳腺患者疾患に与える影響』を発表しました。研究対象が中国人ということもあり、日本人にも参考になるのではないかと思い、ここに紹介します。

 調査対象となったのは、40歳未満の乳癌患者582例と40歳未満の良性の乳腺疾患患者540例。

 全世界では、乳癌患者の11%が35〜45歳の世代であり、アジアではさらに増える傾向にあるということ。中国では2008年に乳癌発病総数の12.56%が40歳未満であり、上海市の調査でも、1990〜2007年にかけての40歳未満の乳癌患者数は乳癌発病総数の10〜20%前後に推移しているようです。

 今回の調査では、初潮年齢、流産回数、睡眠状態、飲食状況なども踏まえて分析されました。
 その結果、直系親族に乳癌患者がいた場合、いない場合よりも乳癌リスクが2.4倍高まり、子供を産んでいない女性は産んだ女性よりもリスクが高まるほか、妊娠出産した年齢が若ければ若いほど、リスクが下がることも分かりました。また、喫煙との関係では、日常生活でタバコの煙を吸う受動喫煙の状態であれば、乳癌発生リスクは1.6倍に高まるとのこと。また、動物性油が乳癌発生リスクに関係あることも分かったということです。

 また精神的ストレスと乳癌の関係も強く、疲れやすかったり、忙しすぎたり情緒不安定であったりすることも危険因子であると言われています。特に、夫婦間の円満な関係も重要です。

 結局、規則正しい生活・禁煙・野菜類の摂取・ストレスからの解放・情緒の安定・適度な運動などを続けることが乳癌予防に関してとても重要であることが裏付けされたと言えるのではないでしょうか。とすると、中医学で言ってきている様々な養生に関する考え方も、きっと有効に作用するものと推測されますね。

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2015年10月13日

2015年10月 経営者.magazine

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 2015年10月号「経営者マガジン」にて日本のマッサージチェアのトップメーカー、ファミリーイナダ株式会社の上海稲納田貿易有限公司岡本祐一副総経理との対談が掲載されました。

 この日は、実際に診察室にマッサージチェアが持ち込まれ、私も体験してみましたがこれがすごい!ほどよい圧力で、体だけでなく、手足もじっくりともんでくれました。ちょっと感動です。実は、中医学にも推拿の分野がありますが、そうした施術者のテクニックをマッサージチェアで再現していくのはすごいですね。今後、さらに色々な仕掛けが研究されているようでとても楽しみです。

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2015年10月06日

中国の屠呦呦先生がノーベル生理医学賞受賞をもたらした発見〜マラリアとの格闘〜

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 昨夜は、マラリア治療で使われるアーテミシニンの研究で、屠呦呦先生が中国人ではじめてノーベル生理医学賞を受賞したニュースで中国は持ちきりでした。この日、上海のホテルで泳いでいたのですが、スマホにおくられてきた速報を、Apple Watchがとらえ、私にブルブルしてきたものですから、本当にびっくりしました!

 一方で、中国の医学会では屠呦呦先生の受賞でちょっとした波紋が出ています。そもそも欧米での留学経験がなく、中国では科学者の名誉である院士に選ばれているわけでもなく、ましてや英語流暢でもなく、国際的に権威と言われる雑誌に論文を発表したわけでもなく、しかも女性であり、中医学(中国伝統医学)を研究した背景をもつという点で、一般中国人でとくに医学の分野で想像すされるノーベル賞受賞者とは大きくかけ離れていたからかもしれません。

 中医学の関係者なら生薬青蒿から抽出されるアーテミシニンの存在は結構知られていました。屠呦呦先生もその業績から、2011年にアルバート・ラスカー医学研究賞を受賞されていて、中国でも大きなニュースになっていました。屠呦呦先生は1930年生まれ、1951年〜55年に北京医学院(現在の北京大学医学部)の薬学部生薬学専攻され、卒業後は中医研究院に配属、そして1969年に国の523プロジェクトに参加します。文化大革命で、特に中国のなかでも非常に特殊な時代背景の中、多くの研究者が研究を続けることができなくなります。しかし、マラリア問題に関しては、ベトナム戦争などの背景から国が集中的に人や資金を投入していたため、ある意味ラッキーだったのかも知れません。

 マラリアに対する薬の研究は、1940年代にまで遡ります。当時は生薬山常(Dichroa Febrifuga)に注目が集まっていて、成分の解析が行われていましたが、臨床では嘔吐の副作用が強すぎるため、広く一般的に普及しませんでした。ただ、ここでの研究経験は青蒿のアーテミシニン発見に大きく活用されることになります。1950年代にはすでに中国の民間でマラリアの治療で青蒿が使われているという報告が出始めていて、これらは古典文献に基づく発想があったと言えます。

 文革、そしてベトナム戦争に突入します。この戦争と関係のあった中国は、マラリア問題に直面することになります。折しもアメリカでも同様にマラリアの研究が行われていて、化合物の選定が行われていました。とくに、当時主流だったクロロキンにたいしてマラリア原虫が耐薬性を持ち始めており、新しい薬の開発が急がれていたのでした。

 そこで、523プロジェクトグループでは、中医学の古典文献の整理を行い2000種あまりの処方箋を絞り出します。屠呦呦先生等のグループもマラリアに効果があるだろうとされる薬草808種類まで絞り込みました。この中には、烏頭や青蒿、烏梅、硫黄、黄花、馬鞭草なども含まれています。青蒿も効果があるのですが、なかなか安定した成果を得ることができませんでした。その背景には、様々な古典文献で、青蒿の使い方が違うことにも関係があったと言われています。さらに『肘後備急方』に記載された新鮮な青蒿の絞り汁での応用がヒントとなり、アーテミシニンの抽出に必要な条件などの研究も行われ、ついに1971年にエチルエーテルでの抽出に成功しました。

 その結果、屠呦呦先生らのグループは青蒿の研究に集中することに決めました。雲南省、山東省、北京市、広東省、上海市など各地の中医薬大学などの共同研究をへて、1972年、1973年に海南島で臨床試験が行われ実用化されています。新しいマラリアの薬が誕生したことはもちろんすごかったですが、この研究過程も非常に大きく評価されています。

 さらに、1973年にアーテミシニンの研究中に、ジヒドロアルテミシニンを初めて発見します。これは各種アーテミシニン誘導体のなかでも非常に画期的なことで、アーテミシニンよりも効能や安全性が高まり、服用も便利という利点がありました。その結果、国際的にも広く認められ、マラリア治療で広く活用されることになります。

 そのほか、屠呦呦先生等の研究チームでは子供でも使いやすいようにジヒドロアルテミシニンの栓剤(直腸から使う)の開発、価格の安い内服薬の開発、さらに免疫疾患の分野ではジヒドロアルテミシニンをエリテマトーデス(LE)や光過敏性疾患などでも応用する研究も行いました。また、青蒿の品種の整理も行い、青蒿に含まれる17種類の化合物(このうち5種類は新発見)の鑑定も行いました。

 こうした一連の研究成果を経て、今回のノーベル生理医学賞の受賞に繋がったわけですが、中国にはまだまだ地道に研究を続けている研究者が多いのも事実で、例えばAPL(急性前骨髄性白血病)の治療に、三酸化二ヒ素を使った研究も、中国発の研究として専門家の間では有名です。これも中医学をヒントに、現代医学による研究が続けられた成果です。

 参考文献:省略

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2015年10月05日

中医薬でいう青蒿もいろいろあるわけで

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 今回、ノーベル生理医学賞を受賞した屠呦呦先生の研究で、一躍脚光を浴びている青蒿。そこから抽出されるアーテミシニン(青蒿素)が研究の発端になっているのですが、そのまえにこの青蒿とはどんな薬草なのか?

 中医学の世界では、結構日常的に使われる薬草です。分類的には清虚熱に属し、主な効能は虚熱をとり、涼血と解暑、載瘧などが中国の教科書に書かれています。

 有名な処方では、温病学で使われる青高鼈甲湯やマラリアの症状とも考えられている瘧疾で使われる蒿芩清胆湯などがあります。古典の文献で瘧疾の治療で青蒿が使われたという記録は晋代の『肘後備急方』にあり、大量の新鮮な青蒿の汁を使っていたようです。これは、伝統的な煎じ方では、加熱するのでアーテミシニンが破壊されてしまうという現代の研究にも一致していることが分かります。しかし、昔の人はどうやって気がついたのでしょうか?

 問題は、青蒿の中には多くの種類の植物が含まれているというところです。代表的なのには青緑色している青蒿(Artemisia apiacea Hance)と黄色している黄花蒿(Artemisia annua Linn)、牡蒿(artemisia japonica Thunb. オトコヨモギ)があります。さらに黄花蒿は別名で臭蒿と呼ばれたりしており、地域によって様々な名称があるのです。このうち、マラリアに効果があるのは黄花蒿であり、青蒿(Artemisia apiacea Hance)にはアーテミシニンは含有されていないということ。それでも青蒿のグループに整理されていますので、青蒿には変わりなく、この薬草名と学名の関係は、中医学が抱える大きな問題の一つでもあります。屠呦呦先生はそういった青黛の品種の研究もされていました。

 日本語でも生薬名は漢字を使うため、同名でも日本と中国で果たし同じ薬草を使っているのか?ということを確認する必要があります。オトコヨモギもその典型ではないでしょうか。

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