2015年08月23日

ついに8月23日は処暑!中医学も本格的に秋養生へ

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(秋になると上海の空気も澄みます)

 台風の影響で雨模様の上海で、猛暑を感じることはほとんどなくなりました。おかげで、ここしばらくの大気汚染状況は非常に良好。気兼ねなく外で活動できるので結構なことです。

 中医学でいう三伏天の末伏も終わり、8月23日は処暑でした。いつもならまだまだ暑さを感じるハズなのですが、今年は本当に涼しい。下手したら夜に窓をしめないと寝冷えしてしまいそうです。本来、この時期の暑さを「秋老虎」と呼びます。まだまだ昼間は本格的な暑さがあり、汗の消耗が多く、空気も徐々に乾燥し出すので、基本的に養陰に注意しないといけない状態に変化してきます。

 上海の日本人社会では、一部インフルエンザが見られています。秋気といえば、肺。肺は潤し好み、干燥を嫌います。特に、エアコンをよく使う昨今では、室内の空気の乾燥が気になりますね。もうこの時期になったら、積極的に窓を開けたいところです。大気汚染が心配で窓を開けないという方の話をよく聞きますが、この時期の上海のPM2.5値は十分に低く、今朝も浦東新区で13㎍/㎥です。エアコンや空気清浄機では換気ができていませんのでご注意を!

 実際に、鼻が乾燥して痒くなったり、髪の毛が抜けやすかったり、目が痒かったり、そういう症状もよく見かけます。

 さて、この時期の食材は、すでにスイカやゴーヤの季節はすぎて、潤すものを食べたいところです。トマト・ニンジン・ブドウ・クログワイ・梨などが代表選手。クログワイはシャキシャキとした食感が美味しくて、この時期の中華料理には色々とでてきます。

 さらに秋が進んでくると、キクラゲ・蓮の実・ゴマ・豆類・カボチャ・サトウキビ・アヒルの卵などもいいですね。ただ、揚げ物や焼き肉、辛いモノなどは避けたい季節に入っていきます。陰が不足して、陰虚になってくると肌荒れや便秘にも注意しないといけません。

 夏ばての後遺症で胃腸の調子がよくない人は、あずき・はとむぎ・芡実などの食材がお薦め。これらは健脾祛湿の働きがあります。また、山査子や五味子など多少酸味のあるものを活用するのも手です。一方で、葱・トウガラシ・生姜などの発散させる食材はほどほどに。

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posted by 藤田 康介 at 07:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 「治未病」という発想

2015年08月15日

連載 季刊・中医臨床 2015年6月号『中医薬健康サービス発展計画(2015〜2020年)』にみる中国の新たな政策

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 中国は、国が力をいれて中医学の普及に力を入れているのが大きな特徴です。そのため、様々な角度から計画が作られ、実際に実施されています。今回は、国民の健康生活向上のために、今後5年間に中医学が取り組むべき方向性が示されました。このことについての紹介です。

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