2014年10月26日

産後の腰痛の中医治療

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 中国では、産後1ヶ月はしっかりと休み、身体を養うことが一般的です。「坐月子」ともいいますが、家庭によってはテレビを見るのをダメとか、髪の毛を洗うのもだめとか、ちょっと行きすぎているところもありますが、いずれにしろ、この時期の休養は中医学ではとても大切とされています。

 先日診察した患者さんに「産後の腰痛」でこられた方がおられました。

 夏でも時々見かけますが、寒くなる秋〜冬にかけて出産した人がより気をつけてほしいのが「産後の腰痛」です。

 一般的に、出産によって女性の身体は一時的に気血が消耗しており、腎の気がかなり低いレベルにあります。瘀血が身体の中に残っていることもあるでしょう。

 そこに、病気の原因となる寒さの邪気、「寒邪」を受けやすくなり、その結果、腰の重さ・怠さ・冷え、下半身の怠さなどを感じるというわけです。

 そんなときは、寒さをとってあげて、腎を補ってあげればよい効果がでることが多いです。滋腎として六味地黄湯をベースに腎陽を補う仙霊脾・川断・巴戟天・桑寄生などを加減し、痛みが強いときは桂枝・白芍など加えて通痺させます。これに、膀胱経からアプローチできる鍼や灸を組み合わせると、さらに効果的です。

 ちなみに、産後のおっぱいの問題にも中医学は広く使われます。母乳の出が悪いときや詰まったりするとき、さらに乳腺炎になりそうなとき、ゆくゆく断乳や卒乳をするときなどには中医学にはさまざまな経験があります。

 産婦人科の分野と中医学は、現代の中国でもとても密接な関係にあります。

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posted by 藤田 康介 at 22:01| Comment(0) | TrackBack(0) | 脈案考察