2014年09月06日

デング熱(中国語;登革熱)予防は一人一人にかかっています!

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 日本でも東京を中心に感染例が出ているデング熱ですが、中国でも南方エリアでは比較的頻発している蚊を媒介とする伝染病でもあります。中国衛生当局では、8月26日に『デング熱診療ガイドライン(2014年度版)』を出して注意を呼びかけています。

 これによると、早期発見・早期治療・蚊を避けるための隔離がとても重要といわれています。中国でも毎年よくデング熱は発生しているので、その経験は我々も活用できると思います。デング熱は中国語では登革熱と書きます。発音からの表記でしょうね。9月4日現在、広東省では1145例が感染し、このうち31例が重篤化しているようですが、報告症例数としては例年の倍と言うことです。地区別には広州市が1021例と大部分を占めています。暖かい広東省では、7月〜11月が蚊の活動が活発な時期で、政府も蚊の対策に乗り出しています。

 私自身で出会った患者さんにも、実際に過去にデング熱に感染して重篤化して生還された方がおられ、その時の話を伺うことができました。重篤化すると出血傾向が強くなり、血尿や血便、吐血、鼻血、膣出血などあらゆる箇所からの出血があったそうで、ご本人もびっくりするような症状だったそうです。感染後、デング熱の同型ウイルスでは免疫力がつきますが、異型ウイルスでは再度感染の可能性があります。

 潜伏期間は3〜15日とされており、発病前の15日間にデング熱流行エリアに行っていたり、居住地区でデング熱が発生していたり、白血球と血小板が減少しておれば、デング熱の疑いがあると判断されます。

 主な症状ですが、発熱が急で、24時間以内に39〜40℃まで上昇します。また、顔面+首+胸部の皮膚が赤くなり、結膜が充血したり、歯茎から出血したりリンパが腫れてきたりします。さらに、全身の倦怠感が強くなり、頭痛+目のまわりの痛み+筋肉の痛みを伴います。嘔吐や腹痛下痢などが発生することもあります。

 一般的にデング熱で重篤化しやすいのは、糖尿病・高血圧・心臓病・肝硬変・消化器系の潰瘍・喘息・腎不全などの基礎疾患を持っている人、肥満者、高齢者、乳幼児、妊婦なども要注意です。また、少数ですが死亡例も出ていて、急性心不全、急性腎不全、急性呼吸窮迫症候群、中毒性肝炎、脳炎などが死因となっています。

 世界的に見ても、東南アジアでデング熱が猛威をふるっています。『羊城晩報』の報道では、9月1日現在、マレーシアで53000例が感染し80例が死亡、フィリピンでは35000例が感染し100例以上が死亡、シンガポールでも14000例が、タイでも19000例が感染したということです。台湾でも1000例が感染し、初めての死者も出ているようです。

 デング熱の対策は、まさに蚊を増やさない、蚊に刺されないにつきると思います。そのため、一人一人の予防対策がとても大切です。
 中国南方エリアでは夏になるとよく言われるのが、ベランダなどに水たまりがないか、植木鉢などに水がたまっていないか、注意することです。とにかく蚊を増やさないようにすることです。水生植物を栽培している場合は、3〜5日に1回水を交換するとともに、根っこもしっかりと洗うように。蚊の卵が付いていることがあります。また、池がある場合は、魚をかって蚊の発生を防ぎましょう。

 中国ではまだ見かけますが、蚊帳も有効です。特に午前7時〜9時、午後4時から夕暮れ時ぐらいが蚊の活動が盛んになるので、長袖+長ズボンなどの対策の他、草むらや木陰などに行かないように気をつける必要があります。

 暑いエリアでは、蚊媒介による伝染病はどうしても発生しますにで、日頃から情報をチェックしておく必要があると思います。

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posted by 藤田 康介 at 00:15| Comment(0) | TrackBack(0) | 伝染病と闘う