2014年03月22日

上海市金山区で手足口病、幼児2名死亡について

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(上海中医薬大学にて。杏の花です。)

 上海市南部の金山区で3月18日、20日に同一の「看護点」に通っていた子供2人が手足口病に感染し死亡しました。

 まずこの「看護点」という施設ですが、機能的には幼稚園と同じですが、幼稚園の条件を満たしていない施設のことを指します。一般に、都市部郊外や農村で見られます。今回の金山区の施設も同様で、これまでも金山区の教育局からも衛生許可証が揃っていないとか、朝の体温測定を怠っていたとか、玩具の消毒をしていなかったとかで指導を受けていたようです。さらに、2012年には消防設備などに問題も見つかり停止処分を受けていたことも発覚しています。ただ、実際には学費の問題など様々な理由で幼稚園に行けない子供たちが通う施設として、看護点は出稼ぎ労働者の子供たちを中心に一定のニーズがあることは事実です。

 さて、今回の死亡例の症例報告では、2歳8ヶ月の男児が3月17日に発熱・下痢・身体のだるさなどを訴え、3月18日午後3時には病院で死亡しています。また、もう一人の子供も同様の症状で20日夜8時頃に死亡。衛生当局では同一の施設からの死亡症例ということで上海市疾病予防コントロールセンターが調査に入り、重症の手足口病であることを確認しました。

 その後の調査で、さらに8名の子供が発熱・咳を訴えて入院したものの既に5人は退院し、残りの3人も特に重篤化していないとのことです。この施設には158人の子供たちと9人の先生がいました。

 手足口病は腸のウイルスで感染する疾患で、一般に0〜3歳児ではよく見られますが、上海ではちょうど4〜7月頃が患者数も増える季節です。糞口感染、接触感染、飛沫感染するウイルスなので、やはり衛生環境や免疫力との関係は大きいです。大部分の症状は軽く、1週間ぐらいで軽快しますが、発熱のほかに、手足や口に皮疹が出て、口の中に疱疹ができて潰れるととても痛いのでモノを食べられないこともあります。さらに、心筋炎や脳膜炎、肺水腫などの合併症をおこすと重篤になる場合が稀にあります。

 予防方法は、手洗いやうがいのほか、おもちゃなどの衛生管理、野菜・果物・水分などの摂取、睡眠の確保なども挙げられます。免疫力が下がらないように注意するほか、人混みに出かけないようにすることも大切です。

 手足口病は、過去に中国で大流行したことがあります。このブログでも過去に紹介しておりますので、ブログ内検察していただけたらと思います。


posted by 藤田 康介 at 07:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 伝染病と闘う