2013年10月31日

『週刊朝日』9月20日号 中国の食の安全について

 私自身も上海生活が長いこともあり、世間で中国の食の安全が騒がれるかなり前から、中国の食の安全問題についてブログなどで書いてきました。現地の新聞ではかなり以前から取り扱われていて、現地生活者は注意してきました。近年は中国ニュースを飜訳して掲載するサイトも増えたおかげで、日本のニュースでも広く取り扱われるようになったと思います。

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 そんななか、『週刊朝日』の9月20日号の「中国猛毒食品事件 ワースト50」と題した記事で、ライターさんからのインタビューを受け、私自身のコメントが少し掲載されていました。

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 日本にいる日本人からみると、日本へ輸入されてくる中国産食材の不安感はとっても大きく、絶対買わないと言う人も多いはず。そりゃそうだと思います。

 まず日本の基準を満たして農作物を作るというのは大変なことで、我々が中国の市場で買うような不格好で虫食いの野菜ではまずムリでしょう。そうした本来の農産物との矛盾とコストと大量生産への圧力が高まると、少しでも見栄え良く、高く売れるようにいろいろ小細工することになってしまうようにも思います。

 結局、どこにいても他人に食べるものを頼っている限り、様々な問題を回避することは難しい。となると、中国のように食に対するリスクがある国で暮らしている以上、出来るだけシンプルで新鮮な食材で、シンプルな料理を食べることが大前提になります。さらに、なるべく地元産やその近郊で、生産者の顔が見えるような食材を買うことが大切です。私自身、中国の農家のお宅によくお邪魔しますが、大抵出荷用と自宅用を分けています。そこからも、出荷されている野菜がどういう状態になっているかが分かるかと思います。

 もっと簡単な対策は、コンビニやスーパーなどのいわゆる「お総菜」を食べないようにし、外食は極力しないようにすること。ペットボトルに入っている飲み物もお茶やお水を含めてなるべく飲まないようにする。マイボトルを携帯しましょう。お菓子類や加工食品はなるべく買わない。これは大前提です。そして、野菜などは素材そのものの味が美味しいモノを買うことだと思います。中国の一般的なスーパーで売られている普通の野菜は、はっきりいって美味しくないです。一方で、上海でも市場にいくと、農家直送の地産地消コーナーもあり、そうしたところの野菜も利用することがあります。鮮度が大切ですからね。(中国人は結構拘っていると思います。)

 ちなみに肉類は、例えば豚肉だったらすくなくとも「精気神」や「愛森」のように大手スーパーのブランド肉を買うようにする。間違っても市場では豚肉を買わない方が無難だと思います。最近では、カルフールで売られているブランド肉でも美味しいものは手に入ります。また、地元上海の人たちがあまり食べない牛肉などは私はなるべく食べないようにはしています。代わりに上海の特産の一つである山羊などは食べることはありますが。結局は、色々な食材を少量で多種多様に活用しリスクを分散させることが大切です。

 冗談のような話ですが、最近、地方都市では豚肉の値段が上がっていて、宴会などで大量に必要なときは、上海まで買いに来る人もいるという話を聞きました。地方では、農家が飼育している豚もあるのですが、コスト的には割が合わなくなっているのだそうです。

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 上海にきてから、上海人の妻も含めて、貝類は食べなくなりましたね。15年ほど前、生牡蠣で食あたりになったこともあります。なにかと問題の指摘されているエビも頻度が減りました。最近は、知り合いが淡水魚や海水魚を養殖しだし、そこから魚が来ることも増えました。また、市場では鮮度の良い魚が手に入れば買うこともあります。でもタイミングが大切です。

 話のレベルは違っても、ちょうど日本でも関西の某有名ホテルで食品偽装問題が明るみになったりと、外食産業や食材に対する消費者の目は日に日に厳しくなってくるのではないでしょうか。これまでは言葉のカラクリでなんとかなるという問題もあったと思います。逆に、日本だから安心というのもまたおかしい話しだと思います。

 中国では、自分たち自身で注意することで、日本に居るとき以上に少しでも安全で美味しい食材を手に入れる努力をしたいところですね。相手が大量生産でやってくる限り、消費者の地道な努力しかないと思います。やっぱりラクは出来ないんです。

posted by 藤田 康介 at 07:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 最近の活動