2012年05月04日

乳がんと野菜摂取の関係

米国のVanderbilt University Medical Centerと、上海の疾病予防コントロールセンターとの共同研究で、乳がんと野菜摂取について興味深い結果が出ていました。

 原文は、Eating cruciferous vegetables may improve breast cancer survival にあります。

 研究対象となったのは、アブラナ科の野菜の摂取で、2002年〜2006年の間で、乳がんと診断されたステージ1〜4の上海の患者4886人(20〜75歳)に対して調査しました。乳がんと診断されたあとの36ヶ月の生存率をみると、殆どアブラナ科の野菜を摂取していないグループと比較して、乳がんによる死亡率を62%減少させることができ、再発リスクも35%減少させることが出来たというこです。

 アブラナ科の野菜と言えば、キャベツやブロッコリー、ダイコンなどのお馴染みの野菜です。確かに、中華料理にはよく出て来ますし、中国人の女性がよくたべる野菜でもあります。

 やはり、こうしたアブラナ科の野菜を日頃からしっかりと摂取することは大切なようですね。
posted by 藤田 康介 at 16:31| Comment(0) | TrackBack(0) | 中医学の薬膳・医食同源の世界

2012年05月03日

女性の更年期のホットフラッシュと豆乳の関係

更年期障害で中医学や漢方を服用されている方は多いと思います。私も、毎日のように診察していますが、効果が出やすいのは実感しています。
 そうした症状の中で、主訴としてよく登場するのが、やはり火照りなどホットフラッシュに関する症状だと思います。体感的にも非常に気持ち悪いこの症状に関して、様々な研究が行われています。

 今回見つけた論文では、日本やアメリカの研究グループがおこなったもので、19項目の大豆のタンパク質で有名なイソフラボンに関して、ダブルブラインドテストの結果、毎日最低54ミリグラムのイソフラボンを6週間から1年間摂取し続けたところ、ホットフラッシュの頻度が26%減少したとくことです。また、少なくとも12週間豆乳を飲み続けた場合、そうでない女性よりもホットフラッシュに罹患するリスクが3倍下がったということです。

 中国では比較的普通に豆乳を飲みますが、日本人は意外と飲んでいない人が多い。更年期障害と豆乳の関係はいろいろ議論されていますが、少なくともホットフラッシュには一定の効果がありそう。

 上海でも旭洋などの豆腐メーカーが無糖の豆乳を出していますし、我が家では自宅で豆乳を作っています。豆乳メーカーは、上海で売っています。コーヒーメーカーよりも種類が多いぐらいです。

 今回の研究でなるほどと思ったのは、更年期前になって豆乳を飲み始めても効果がでてきているという点ですので、今からでも決して遅くないと思います。量は、1日コップ2杯程度が適当ではないかと思います。上海の伝統的な朝食ではそれぐらい飲みますよね。

【参考文献】
Extracted or synthesized soybean isoflavones reduce menopausal hot flash frequency and severity: systematic review and meta-analysis of randomized controlled trials. URL:http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22433977
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2012年05月02日

City brosの2012年5月号に我が家のミニ菜園が

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 我が家は、私も妻も土いじりが大好きで、小さなベランダにいろいろなものを植えています。

 もともとは、中国の農薬問題が心配で、せめて簡単に植えられる葉物ぐらいは自分で作って子供に食べさせてあげたいな、ということではじめた家庭菜園は、もうかれこれ5年目。
 意外と沢山収穫できて、食べきれないこともあります。最近では、中医学や漢方でつかう生薬系の植物も植え始めているのですが、夏を前に夏野菜の準備も行っていました。

 時々、このブログなどでも紹介しているためか、突然にも上海のCity Brosの編集の方からインタビューを受けることになり、いろいろ上海での家庭菜園について話をさせて頂きました。

 我が家の家庭菜園兼ツボ庭は年々進化しています。今回も、江蘇省の如皋にいったときに、植木市場で金銀花の苗木が手に入ったので、持って帰ってきました。金銀花の花は、中医学の生薬でもお馴染み。きれいな花が咲いたらいいなと思います。
posted by 藤田 康介 at 19:15| Comment(0) | TrackBack(0) | 最近の活動

2012年05月01日

長寿の街、江蘇省如皋(じょこう)を歩く

 5月の連休は2日間の休みがとれたので、家族と義父・義母を連れて、上海からクルマで200キロほどのところにある、江蘇省如皋へ視察に行ってきました。

 人口145万人の、中国ではどこにでもあるような規模の街ですが、2011年に国際自然医学会から「世界の長寿村」の称号を授与されるほど、世界でも珍しい長寿の街なのです。興味深いのは、このエリアが山間部ではなく平地であり、しかも経済的に比較的発達したエリアであるという点では、世界的にも珍しいのだそうです。如皋市の場合では、人口145万人中100歳以上の人の数は265人で、80歳以上となると、53000人にもなります。だからといって、天然温泉などがあるわけでもなく、地元の人に話を聞いたら、「遺伝子がいいのでは?」というなんともつれない返事でした。(^_^)

 ごく普通の街が、なぜ長寿の街になっているのか? 医学をやっているものからすると、非常に不思議な感じがします。街全体が、長寿を観光のテーマにしようという取り組みもあったりして、興味深いです。

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 まずは、上海などと比較して、圧倒的に空気の質がいいのです。これは、今回も私自身が運転して、上海から崇明島をぬけて、江蘇省にはいったのですが、蘇北と言われるエリアは緑も非常に美しい。上海エリアがなんとなくホコリっぽく、緑がどす黒く感じたのと全然違いました。高速道路の街路樹をみればその違いがはっきりと分かります。

 また、街周辺には工場がないのもいいことだと思います。G15高速道を走ってきたときも、南通あたりはさすがに工業地帯がありましたが、それを抜けると田畑が続くばかりです。如皋は、長江に近い側に良好な港があり、そちらに産業が集中しているそうですが、内陸側は少ないのだそうです。

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 そして、なによりも街を歩いていて感じたのは、やはり人が少ないこと。これはストレス回避という面においても重要で、精神的に穏やかになりますよね。立派な学校もあり、小学校の中には文廟の大成堂(江蘇省の文化遺産)がありました。

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 ぐるりとクリークに囲まれた、典型的な城壁のあった街なのですが、その中には昔ながらの街も残っています。1600年の歴史を持っていて、今でもそこに普通に人たちが生活をしています。観光地化されていないのが嬉しいです。定慧禅寺というお寺には、市内を一望できる塔も復元されていました。そうした、文化的なカラーが色濃いのもこの街の特徴だと思います。

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 長寿というのは、やはり医療だけがいくら発達してもダメなのだと思います。街全体の雰囲気はとても大事だと思います。それは、おそらく中医学で言う「気」の流れと関係があるのではないかとも思ったりします。如皋の街がなんとなく気持ちよく感じるのも、そうした「気」と関係があるのではないかと思いました。

 
posted by 藤田 康介 at 11:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 中医学の薬膳・医食同源の世界