2012年04月15日

『2012年度版B型インフルエンザ中医薬予防・治療案』にみる国家中医薬管理局の処方

 インフルエンザの治療で、中医学や漢方が有効であるという報道は国内外で少なくないですが、中国の国家中医薬管理局では、管理局政司組織局突発公共事件中医薬応急専門家委員会が、2012年度版の中医学によるインフルエンザ対策の処方を発表しました。

 2012年に入って、中国各地でインフルエンザ患者が増加傾向にあり、そのウイルスの大部分がB型であるというところから、今回の処方が考えられたとのことです。

 基本処方は、荊芥10g 蘇葉10g 羌活10g 黄芩10g 連翹15g 炒梔子10g 牛房子10g 桔梗6g 杏仁10g 芦根15g 生甘草5gとなっています。治法は解表宣肺・清熱透邪・止咳利咽。

 加減法は、頭痛があれば白芷、喉の痛みは錦灯籠、舌苔厚膩は生薏苡仁・佩蘭、高熱が3〜4日続く場合は石膏・知母、便秘の場合は虎杖、咳と痰があれば魚腥草・金蕎麦、胸悶時は蘇梗、といった組み合わせとなっています。

 中成薬として挙げられていたのが、疏風解毒膠嚢、連花清瘟膠嚢(連花清瘟顆粒)でした。
 
 注射剤は、柴胡注射剤・喜炎平注射剤・苦碟子注射液・熱毒寧注射剤・痰熱清注射剤。

 予防処方としては、桑葉6g、蘇葉6g、芦根15g、生甘草3gを煎じ薬として服用とありました。

 この連花清瘟膠嚢は、2011年の中国衛生部が示した『流行性感冒の診断と治療指南(ガイドライン)』にも収録されています。麻杏石甘湯と銀翹散をベースにしたもので、インフルエンザだけでなく、SARSをはじめ、手足口病など各種ウイルスの治療に効果があるとされています。効能は清瘟解毒・宣肺瀉熱で、咽の痛み・頭痛・体の節々の痛み・疲労感・発熱などの諸症状に使われます。

 インフルエンザの予防では、手洗い・うがいのほかに、天気の変化にあわせて衣類を加減し、食べ物は薄味をこころがけ、部屋の通気性をよくするなどが注意点としてあげられていました。
posted by 藤田 康介 at 07:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 伝染病と闘う