2011年06月21日

単なるゴキブリと呼ばないで

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 薬草程度なら普通に受け入れられる漢方薬(中医薬)でも、昆虫となると一歩引かれてしまうことはよくあります。そのなかでも、ゴキブリも生薬になるというと、ますます「え〜!」といった感じになりますが、意外と使われていたりもします。

 例えば『金匱要略』に出てくる大黄䗪虫丸。ここに使われている䗪虫(しゃちゅう)とは、地鼈虫とも呼ばれ、シナゴキブリやサツマゴキブリのことを指します。(写真)

 非常に強い活血作用があり、中医学では「破血」ともいいます。瘀血が原因の生理痛や、産後の腹痛などにも使われるほか、あまり知られていないが整形外科の分野で使われる骨折による痛みの治療です。

 私も、頑固な偏頭痛の治療で、瘀血が原因と思われるケースには使うことがあり、なかなか良好な成果が出ています。ただし、妊婦さんには使えませんので要注意です。

 そのほか、肝硬変や心筋梗塞の治療にも使うことがありますが、日本ではなかなか手に入らない生薬だけに、日の目をみることはなかなかないでしょうね。私もいろいろな使い方を研究してみたいと思います。

 ちなみに破血作用のある生薬といえば、腎臓内科では欠かせない水蛭もよく使います。

 虫たち、ガンバレ!
posted by 藤田 康介 at 21:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 生薬・漢方薬・方剤・中成薬