2010年12月19日

腎臓結石での中医学の役割

 健康診断のデータを見せてもらうと、泌尿器に結石を持っている方が少なくありません。猛烈な痛みを経験された方もおられるはず。エコーやレントゲンで容易に発見できますし、最近、運動不足に加え、高タンパクな食事、動物の内臓などプリン体やを多く含む食べ物の摂取、ほうれん草などの野菜の渋みとも関係あるシュウ酸とも関係があります。(まさに、中華料理ですね。)
 中国人に限らず、中国にいる日本人にとっても共通の悩みかもしれません。

 腎臓結石など泌尿器での結石は、一般的に男性のほうが、女性よりも5倍近く発生しやすい傾向があり、また結石もその原因によっていくつかに分類されます。

 腎臓結石のうち、最もよく見られるのがシュウ酸カルシウムによるもので、全体の8割ほどを占めています。色は褐色をしていて、硬いのが特徴です。シュウ酸塩を多く含む食べ物として、ほうれん草が有名ですが、そのほかにもチョコレート、トマトやイチゴなどがあります。一方で、密度が低く、体積が小さい結石になりやすいのが尿酸カルシウムによる結石。黄色っぽい色の石が多いです。

 結石のそのほかの成分としては、リン酸マグネシウムアンモニウム結石やシスチンもあります。さんご状結石、鹿角(ろっかく)状結石などの形状をするのがこのパターン。取り除くのも厄介です。

 中医学(漢方)でも、泌尿器の結石には一定の効果が期待できます。ただ、あまりにも大きくなりすぎた結石はだめで、一般的に直径1センチ以下で、形が変則的ではなく、動きやすい状態にあり、尿道狭窄などがなく、水腎症を併発しておらず、水を十分に飲めて運動ができるなどの条件が必要です。
 生薬では、車前草(オオバコ)、滑石、冬葵、瞿麦、金銭草、鶏内金、海金砂などを使います。これら生薬には、利尿作用のほかにも血の巡りをよくして、詰まっているものを通す働きがあります。状況にもよりますが、1ヶ月ぐらい続けると効果が出てきて、石が小さくなって排出されうこともあります。

 水分は、1日2リットルから3リットルは摂取する必要があり、運動して結石を移動させることも大切ですし、うちのクリニックでも、車前草(オオバコ)や金銭草などを治療用の生薬茶として出すこともあります。最近の研究では、薬膳として黒木クラゲを食べると、キクラゲの中のミネラルが、結石を小さくするのに効果的であるともいわれています。そういえば、結石を出す食材として胡桃も有名ですね。

 話がずれますが、結石と言えば、牛黄。これは、牛の胆嚢結石ですが、解毒作用のある大切な生薬です。人間の結石については、薬効を聞いたことはありません。。。
posted by 藤田 康介 at 06:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 脈案考察