日本の漢方薬(生薬)と比較すると、まだまだ割安感のある中国の中医薬(生薬)ですが、2010年12月9日に、上海市の生薬薬価が一斉に値上がりすることになりました。
詳細は上海市中薬行業協会のサイトで確認できますが、今回値上げが決まったのは494種類の中医薬で、値上げ幅は平均で44.06%というとこです。
びっくりしたのが、今まで非常に安かった太子参が、15gあたり0.88元から15gあたり3.33元にまで上昇、なんと4倍近くですね。太子参は重宝する生薬なので、残念です。そのほかに、板蘭根や甘草、枸杞子、黄耆、何首烏、半夏など常用薬も値上げしてしまいました。
上海市の薬局では、200種類の生薬に関して、すでに仕入れ値よりも売値のほうが安い状態が続いていて、生薬薬価の改定の声が高かったのです。
自然環境の悪化などが関係しているのなら、仕方がないことですが、一部報道にあるように、投機マネーが流れ込んでいるのなら、断固として取り締まっていただきたいところです。
中国のレアアース問題で、日本へもかなり激震が走りましたが、80%以上を中国からの輸入に頼っている日本の漢方薬に関しても同じでしょう。
やっと、漢方原料「甘草」も脱中国…国内栽培開始へのような動きがあるようですが、正直言って遅すぎる!!!
それでも、値上げしてしまったものは仕方がありません。
しばらく、薬価をしっかりと計算しながらの処方になりそうです。