2010年12月06日

過敏性大腸炎と中医学

 胃や腸の疾患に対しては、中医薬や漢方薬は比較的有利なように感じます。なにより、薬はかならず胃・腸を通過するので、吸収もしやすいわけです。

 最近、ちょくちょく過敏性大腸炎の患者さんを診察しています。過敏性大腸炎とはいいますが、特に腸が炎症をしているわけでもないので、過敏性腸症候群と呼ぶのが一般的で、中国語では「肠易激综合征」と表記しています。

 寒くなってくるこの時期、寒邪や湿邪が身体を襲い、なにかとお腹の調子を崩しやすいですが、それ以外にも精神的要素や薬物によるもの、飲食の不摂生などとも関係があります。特に、上海のようなジメジメした寒さでは、腸の調子を崩しやすい条件がそろっているのも確かです。

 腹痛のほかにも便秘や下痢の繰り返し、さらには粘液性の大便や消化不良もよく見かけます。となると、脾の働きを整えるのにはどうするか?ということになります。

 中医学や漢方の生薬を続けていると、まず便の形が整いはじめ、さらに便の回数が減ってくることはよくあります。1日4回ぐらいトイレに行っていたのが、1回ぐらいで済むようになるケースも少なくありません。

 基本的に、症状から証を分類していきますが、肝・脾・胃をメインに考え、その上で外邪の影響を考慮しています。お灸なども組み合わせると、より統合的な治療になると思います。
posted by 藤田 康介 at 23:15| Comment(0) | TrackBack(0) | 脈案考察